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とうとう国際決済銀行までダメ出しした「ブロックチェーンの欠陥」

あまりにピント外れな野田大臣事件

まだ「圧力」でなんとかなると思ってるんですか 

驚いたことに、最近、また、仮想通貨が世上、話題になっている。

7月、野田聖子総務大臣が、無登録での仮想通貨交換業を行なっていたとして金融庁から通告を受けていた業者を同席させたうえで、金融庁の担当者にスタンスを説明させていたと報道されたことだ。

この仮想通貨は、野田大臣の知人で、歌手でタレントのGACKT氏が広告塔にもなっていることから、ワイドショー的な話題を呼んだ。

筆者は、この出来事の個別の背景については詳らかではない。詳しい報道が、各所でなされているので、興味のある方はそちらをご覧いただきたい。

筆者が驚いているのは、政治家による圧力になるのかどうかなどではない。

金融の専門家から見て、仮想通貨、そしてその背景技術であるブロックチェーンが、有用性、信頼性については、問題ありということで、もはや結論の出た、「終わった」はずの存在なのである。

にもかかわらず、世間では、この期に及んでまだ、現役閣僚や有名タレントが「積極的な」行動をとっているというギャップに愕然としたのである。

 

BISのブロックチェーン否定

筆者は「仮想通貨」やブロックチェーン、そしてフィンテックについては、この欄で、昨年5月から冷静に事実を分析し、解説してきたつもりだ。

仮想通貨については、日本銀行をはじめ世界の当局が、「暗証資産」と再定義し、一般的な理解の法定通貨でも金融商品でもないことは明確になっている。また唯一の売りの安全性についても、実際にさまざまなトラブルが起き、問題があることが認識されている。

しかし、この間、公的な立場の方でも、仮想通貨は問題があるかもしれないが、ブロックチェーンは問題ないと主張する方が結構いた。「ブロックチェーン自体は安全」というが、現実には書き換えられるなどブロックチェーンの安全に対する信頼は揺らいでいた。

そして、とうとう、今年6月に出た、BIS(国際決済銀行)の「年次報告書」が致命的な欠陥があることを指摘したのである。