高田馬場の真ん中に現れた「中国」異色の新ラーメン店に潜入してみた

この国の変化の兆しが見える店
堀井 憲一郎 プロフィール

連れの学生は「中国人はみんな少食なんじゃないですか」という。「12億人もいるのにか」「13億でしょう、だからですよ」

よくわからない。

そして、このソースが、とてもジャンクである。 

ナッツのような香りに、一緒にいる学生は「ちょっと、チョコの香りがしませんか」と興奮気味に言う。「スニッカーズみたいですよ!」と喜んでいる。まあ、カップラーメン(お湯を捨てるやつ)の変わり種、というところである。たしかにほかにない味で、ジャンクでキッチュだけど、ちょっとくせになるかもしれない。

ただ、この量で480円は微妙だよなあ、とおもう。牛丼くらいの380円だったらいいのに、でも、こういう味のカップそばが出てたらとても買いたいと、学生とそういう話になった。

一緒に頼んだセットのワンタンは、ふつうにおいしい。

ふつうにおいしいワンタン

ただ、そもそもワンタンって食べ慣れないから、ワンタンを浮かしているのはスープなのかお湯なのか、つまり飲むものなのか、ただの置き場所なのか、ちょっとわからない。

飲んでみてもさほど味がしないので、「あ、ひょっとしたら、バンメンをここに入れて食うんじゃないのか」とおもいついてやってみたが、全然、うまくない。たぶん、間違っているとおもう。バンメンはワンタンと混ぜないほうをおすすめします(おれたち以外に入れてる人を見なかった)。

 

これは、中国版ケンタッキーなのか?

いちおう、中国で沙県小吃に行ったことがあるという中国人大学生に、バンメンの食べ方を聞いてもらったら、「中国ではバンメンを食べたことないのでわからないです謝謝」という丁寧な回答をもらった。なんだそりゃ。

二階席に案内されたので、まわりの人たちが何を食べてるのかを見物していたが、まあ、だいたいバンメンを頼み、ワンタンとのセットが多い。それ以外は揚げワンタンか、ツバメスープを飲んでいた。

しかしどれをとっても腹一杯にならないし、バンメンとワンタンセットも値段ほどは腹がふくれない。バンメンの量を増やしても、お菓子で腹をふくらませてしまったような感覚になってしまう。いったい、どういうときにどう食べるのがいいのか、いまのところはつかめていない。でも店にやってくる中国人たちは嬉しそうだ。

ラーメン店は、腹減ったときにふつうの食事として食べるものだが、ここはそんな感じでもない。ケンタッキーとかマクドナルド的なものかもしれないが、狭い店で長く居続けにくいところでもある(でもカウンターで、食べ終わったあと、ずっとスマホでゲームやってる中国人若者もいたけど)。

「沙県小吃」では、日本語はそこそこ通じそうだった。

前に3人ほど並んでいてそれはすべて中国人で、その人たちには店員さんは中国語で話しかけていて、で、おれたちの番になると、きちんと日本語で話しかけてきた。その切り替えは見事だった。

まあ、おれたちは並んでるときも日本語で話してたから、わかったとはおもうけど、でもぱっと見で、日本人か中国人か、見分けている気がする。まあ、中国人の若い男性は、髪型が日本人とまったく違うことが多いから、だいたい喋らなくても見分けられますけどね。