2019.01.04
# 北朝鮮経済

ジム・ロジャーズ氏「北朝鮮バブルが来る。私は大韓航空株を買った」

「投資の神様」に独占インタビュー
マネー現代編集部 プロフィール

それは明日起きても、おかしくはない

韓国、ロシア、中国などが北朝鮮の経済開放を望む背景には、じつは現在の世界経済をめぐる状況も影響している。

目下、世界経済は成長を続けているが、「すでに崩壊の兆しが見えてきている」とジム氏は指摘するのだ。

「経済の衰退は必ず起き、誰もそれを防ぐことはできませんでした。これからも衰退は起きます。そして、次にそれが起きたら、世界経済にとっては大変なものになることが目に見えています。世界経済はリーマン・ショック後、莫大な借金を膨らませてきましたが、それが逆回転を始めるからです。私はそれがいつ起きてもおかしくない状況になってきていると思っています。

主要な各国政府も、そうした世界的な経済崩壊が起きる事態を想定して、いまから少しでもダメージを少なくしておきたいと考えている。そのときに北朝鮮経済が開放されていれば、韓国は他国に比べて世界経済崩壊の影響を受けなくて済むわけです。中国やロシアも経済開放の波に乗れれば、他の国ほどは影響を受けない。だからこそ、韓国やロシアや中国が開放に前向きな姿勢になっている」

 

実際、韓国では経済成長の低迷が止まらず、雇用や消費は悪化するばかり。ロシアも原油頼みの経済構造から脱却できず、経済低迷に国民の不満も高まっている。

中国では債務問題がいよいよ待ったなしになってきており、いつ爆発するかもわからないというアラーム点灯状態。そんな各国にとって、北朝鮮開放はまたとない好機となり得るわけだ。

二人の思惑は一致する【Photo By Gettyimages】

では、北朝鮮経済が開放するのはいったいいつなのか。ジム氏は「明日にでも開放してもおかしくはない」と言う。

「アメリカという存在がなく、北朝鮮と韓国だけだとしたら、彼らは明日にでも開放したいところでしょう。問題は、アメリカが韓国に3万人の軍隊を駐留させていること、そして、アメリカが軍隊を引き上げたくないと考えていることです。

アメリカは北朝鮮を非核化させたがっています。アメリカは韓国に3万人の軍を置いたうえ、グアムや日本にも軍隊を置いている。北朝鮮はその状況を歓迎していないのです。北朝鮮としては、自分たちは核兵器を除去するから、アメリカも除去してほしいという姿勢です。しかし、アメリカは軍隊を引き上げたくはない。問題はアメリカにあるのです。

これが韓国、中国、ロシアだけなら、来週にでも経済を開放するでしょう。逆に言えば、アメリカが軍隊を引き上げたら、すぐに経済開放が起きると思います。だからこそ私はすでに、経済開放の恩恵を被りそうな企業を探し、投資しようとしているのです」

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