# 北朝鮮経済

ジム・ロジャーズ氏「北朝鮮バブルが来る。私は大韓航空株を買った」

「投資の神様」に独占インタビュー
マネー現代編集部 プロフィール

金正恩は、必ず動く

ジム氏が続けて言う。

旅行産業は盛り上がりますよ。韓国の人々が遊びに行きますからね。ホテルやレストラン、タクシー会社などもビジネスとしていいでしょう。開放した北朝鮮には、非常に多くの旅行者が来ると思います。

じつは大韓航空以外の株も、いま探しているところです。特に、開放により影響を受ける中小企業を探しています。しかし、まだ、いい中小企業は見つかっていない。サムソンはもちろん恩恵を受けるでしょうが、サムソンはすでに巨大企業なので、経済開放はそれほどサムソンにとっては重要ではないかもしれない。

韓国の企業以外では、開放で影響を受ける中国企業やロシア企業の株もいいかもしれませんが、私はまだいい企業を見つけることができていませんがね」

さらに、すでに目星をつけている産業もあるという。具体的には、「鉄鋼」「インフラ」だ。

北朝鮮は資源が豊富で、まだまだ採掘できる鉄鋼が豊富に眠っています。1970年代のことですが、北朝鮮は資源が豊富なので、じつは韓国より裕福だったんです。しかし、コミュニズムが北朝鮮をダメにしてしまった。経済を開放したら、これらの資源をいかして、非常に成功すると思います。

北朝鮮では、インフラにも投資が集まるでしょう。彼らは電気などありとあらゆることが必要ですから、韓国と中国は真っ先に北朝鮮に投資するでしょう。じつは多くの韓国の企業はすでに、タスクフォースを作って、北朝鮮の経済開放からいかにアドバンテージを得たらいいかを研究し始めています

 

ジム氏によれば、サムスンなどの韓国大手企業もすでに北朝鮮開放を見越して、どのようなビジネスチャンスがあるのか調査を始めている。

それだけではなく、中国、ロシアもすでに北朝鮮でのビジネス機会をうかがい、準備を始めているという。

北朝鮮経済が開放されれば、多くの投資がこの国に実行されることになります。投資対象としては、良い人材のいる企業であれば、旅行業でも農業でも電気関係でも、インフラでも、ホテルでも、レストランでも、小売業でもいい。彼らは何も持っていない、ほとんど『ゼロ』に近い状態だから、成長の余地はふんだんにあるのです。だから、経済開放が韓国はもちろん、ロシアも、中国も大歓迎ですよ。それが大きなビジネスチャンスになり得るからです。

それでも、北朝鮮側が開放に前向きではなければ実現しないのではないか、と懸念する人もいます。しかし、私の考え方は違います。私は北朝鮮は開放に真剣だと思います。それはなぜかといえば、金正恩氏がスイスで教育を受けたからです。

金氏は自分の国とは違う世界を見てきました。実際、彼は最高指導者になって、15の自由貿易ゾーンを生み出しました。国際スキーリゾートも作りました。国際自転車レースや国際マラソンも開きました。金氏はすでに、できるところから開放しようとしてきているのです。それは彼が、違う世界を見てきた人物だからです。それに、北朝鮮にはいまミドルクラスも存在している。みな、中国やロシアで起きたことを知っています。国民もみな、チェンジを望んでいます」