医者の間では常識だった…大調査「かかりやすい病気」は職業で決まる

認知症の危険度ナンバーワンは教師?
週刊現代 プロフィール

北米では長期間にわたる追跡調査によって、認知症になりやすい職業が報告されている。'16年にカナダのトロントで行われた世界最大の認知症学会で発表されて、大きな反響を呼んだ。

同研究に携わったカナダのコンコルディア大学のマシュー・パロット博士がその結果をこう話す。

「351名のライフスタイルを調査し、どういう職業がアルツハイマー病にかかりやすいのかを3年にわたって調べました。その結果、レジ係、工場労働者など、脳への刺激が少ない単純労働者に認知症が多いことがわかりました」

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国内でも統計的に「もの忘れ」をしやすい職業は明確になっている。統計データ分析家の本川裕氏が'16年に行われた厚生労働省の国民生活基礎調査を分析した。

「この調査は全国29万世帯、71万人が対象の大規模調査で、職業別に体の具合の悪いところも細かく集計されています。そこから『もの忘れ』に注目すると、興味深い結果が得られました。

デスクワークの多い会社員は総じてもの忘れをする傾向が高いものの、車のドライバーや警察・消防、警備といった保安職はもの忘れが比較的少ない職業と言えます」

 

「がん」死亡率にも明確な差

臨床の現場でもこうしたデータを裏付ける声が上がる。前出の松川氏はタクシー会社で産業医を務めており、その経験から運転手は認知症になりにくいと断言する。

「運転という仕事は毎日同じかもしれませんが、常に交通状況や天候などを考慮し、ルート選択で頭を使っています。ただし、生活が不規則だし、運動不足になりがちなので、寿命自体が長いとは言えませんが」