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「ふるさと納税」過去最高でも程遠い自治体の「自立」

まだ、ほとんどが交付金頼みの実態

泉佐野市の独走

「ふるさと納税」の額がまたしても過去最高を更新した。2017年度の全国自治体の受け入れ総額は3653億円と前年度の2844億円に比べて28%増えた。2014年度は388億円だったので、3年で10倍近くになったわけだ。受入総件数は1730万件だった。

個人住民税の総額は2017年度で12兆8000億円。仮にその2割を「ふるさと納税」の上限とすると2兆5600億円になる。前年度実績の3653億円はその14%にまで達したことになる。

まだまだ「余地」があるとみるか、そろそろ頭打ちになってくるかは見方の分かれるところだ。

 

そんな中で話題になったのが大阪府泉佐野市。ふるさと納税額が135億3300万円とダントツで1位になったからだ。2位の宮崎県都農町の79億1500万円を大きく引き離した。

沖合に浮かぶ関西国際空港の人工島の対岸に位置し、泉南市、田尻町と共に関空の一部を市域とする。関空に近いことを武器に「りんくうタウン」の開発を試みたが、バブル崩壊後の景気悪化も重なり、市の財政が悪化、一度は財政非常事態宣言を出すにまで陥った市だ。

財政健全化のために、遊休資産の売却や人件費の圧縮など財政健全化を進めてきたが、2012年には「市の命名権」の売却まで打ち出し全国に話題を提供した。そんな泉佐野市が目を付けたのが「ふるさと納税」だった。

市が開いているウェブサイト「ふるさと納税総本家 泉佐野チョイス」はあたかも通販サイトだ。納税(寄付)のお礼として送られる「返礼品」のリストである。

もちろん、地元産の野菜や肉、タオルなどもあるが、ラインナップはそれに留まらない。新潟県産コシヒカリ、種子島産安納いも、甲州ワイン、弘前の純米酒、財布、ベルト、毛布、ありとあらゆる商品が並ぶ。必ずしも泉佐野の地場商品にはこだわっていない。

そんな返礼品の「品揃え」が人気を呼び、まさかの100億円超えを達成したのである。