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男と女の裏側を遊泳した美人妻の「期間限定」の冒険

夫との別居がきっかけで…

ママ友からの紹介で

「わたし、茨の道を行くのがすごい好きなんです。燃えるんですよ。そのほうが。だからしょうがないですよね」

昨年、ある雑誌の特集記事で「夫婦の危機」というテーマを扱ったとき、知り合った人妻がいた。

北川景子に似たクールな顔立ちで、ここでは景子と呼んでおこう。

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36歳、何不自由のない暮らしをして、愛らしい子どもがふたりいる。茨城県出身、都内の女子大に進学するとき、両親は一人っ子の景子を一人暮らしさせずに、実家から通わせた。親はお見合いで結婚させたがったが、景子は大学時代からつきあってきた恋人との結婚を望んだ。親の言うことをきかなかった唯一のわがままだった。

「結婚まで2年つきあって、そのときも何度か危機はあったんですけど、籍入れたから前よりすごい主人のことが好きになっちゃって、主人が帰ってくると嬉しくなって、料理本見てつくった料理を、どう、おいしい?って。”おいしいよ”。嬉しい! そんなたわいもないこと交わしながら、やってましたから。ところが何年か過ごしているうちに、段々、自分でつくってよってなってきて、わたしから家を出てったんです」

夫は中堅の食品会社営業マンだった。

「夫婦の危機って、ほんと、くだらない理由でおきて膨れあがって、どうにもならなくなるんですね。”なんだその言い方は”って言うから、なんでそんなことで怒るの? わたしはあんたのそういうところが嫌いなの。あんたなんかきらい。やっぱりダメだわって言い合いになって、子どもはああああって顔」

亭主がコップに入った水を女房にぶちまけたのがきっかけで、景子は子どもたちをつれて家を出てしまった。

 

子どもふたりと渋谷のとあるアパートで暮らしだしたが、生活費が心許なくなった。

アルバイトを探すが、なかなか好条件なのはみつからない。東京都の最低賃金は時給985円で他県よりも好条件と言われるが、実際はいろいろ天引きされて手取りは低くなる。親子3人ではとでもじゃないが、やっていけない。OL生活をしていたときから10年以上が過ぎ、景子は食っていくことの厳しさに直面した。

とうとう財布に数百円しか残っていないとき、見かねたママ友が「いい仕事があるわよ」と誘ってくれた。

「景子さんなら、すごい稼げるわ」

もう二度と夫のもとにもどらないと決めていた景子は、ママ友の言われたとおり、そこで働いてみることにした。

「話には聞いていたけどまさか自分がそこで働くなんて考えたこともなかった」

風俗経験は無かったが、以前から吉原には興味があった。

「男性はお客としてソープに行けるけど、女性はそういうことできないでしょう。どういうことするのか、前から関心があったんですよ。阿波踊りとか潜望鏡とか、マット洗いとか」

好奇心が強かった景子は、思い切って短期間だけ働いてみることにしたのだった。

紹介者は吉原歴1年のママ友だった。

「吉原年齢ってあるんですよ。”24歳”って言ったら、永遠に24歳なんです」

10歳以上サバ読みした景子だったが、美貌もあって、常連客がついてたちまち人気ソープ嬢になった。

昔から、ソープで突然、美貌の新人が働き出すことがあるが、たいていは住宅ローンなどの支払いのために数ヵ月働いてすぐに辞める素人だ。稼ぎがいいのでそのままソープ嬢をつづける場合もある。