バカ売れ「AI投信」に退職金2000万円をぶち込んだ男性の末路

AI市場と株価をめぐる、決定的勘違い
福田 猛 プロフィール

「新商品」「人気商品」は買ってはいけない

クリーンエネルギー市場に限らず、人気化している市場では期待先行で関連企業の株価が大幅に上昇するものの、その後に株価が暴落するというケースは多くあります。

たとえば2007年頃に中国株式ファンドを購入して、その後、損した投資家は多いのではないでしょうか? 

2010年代前半にはシェールオイル・MLP関連ファンドを購入して損をした投資家も多いでしょう。

現在、中国のGDPは当時より拡大していますし(市場規模は大きくなっています)、米国のシェールオイルの産出量は当時より増え続けています。しかし、それと株価は別の話。市場規模の拡大を想定して関連企業に投資をし、その後、想定通り市場が大きくなっても、人気化して高値の時に株を購入してしまった場合には、投資としての成功は見込みづらくなるのです。

 

投資の世界では「新商品」と「人気商品」を購入してはいけないのが鉄則です。

その理由は、新商品とは「企業(運用会社・販売会社)が“これは売れる”と思って作る新しい商品」のことだからです。投資の世界では、みんなが「良い!」と言っているものを後から買うことほど危険なことはありません。

人気商品と言われる商品は、さらに注意が必要です。「人気がある=(期待先行で)すでに価格は高値になっている」というケースが多く、今が絶頂期で、あとは下がるだけということはとても多いのです。

2017年は、春ごろからビットコインに注目が集まり、価格がどんどん上昇して、日本中でビットコイン長者が誕生し始めました。そして秋ころには日本中でビットコインの話題を目にしない日はなかったのではないでしょうか。しかし、2018年に入ると2017年の急騰の反動で、今後は大幅に下落しました。年末の高値で購入してしまった投資家は短期間で大きな損失を抱えてしましました。

このようにみんなが「良い!」「すごい!」と思う頃にはすでに価格は上がっていることが多いため、人気商品には注意が必要なのです。

私は今後、AI市場や、省人化に伴うロボット市場はますます拡大していくと想定しています。しかし現状の株価に目を向けた場合、期待先行で株価が上がっている企業が数多く存在するとも考えています。なかには創業から一回も利益を出していないベンチャー企業でも異常に高い株価がついているケースも散見されます。

もちろんその後、革新的な技術の開発や量産化に成功し、大成功をおさめる企業も出るかもしれません。しかし、そうした企業への投資は単に市場拡大を予測して行えるレベルではなく、もっと専門知識が必要になります。

私が代表を務めるファイナンシャルスタンダードでは、個人投資家から資産運用の相談を毎日受けています。普段、個人投資家が資産運用を行う際に陥りやすい注意点がいくつもあると感じています。今後も個人投資家が資産運用を行う際の注意点や勘違いなどについて、現場のプロの目線から解説をしていきたいと思います。