黒い看護師を完落ちさせた伝説の「割り屋刑事」驚きの実力

あだ名は「ハマの金八先生」
週刊現代 プロフィール

この間、久保木には任意の事情聴取も行ったが、不発。本人の自供をどうにか引き出せないものか――。

そこで、今年に入り、神奈川県警は容疑者の口を割ることにかけては、定評のある人物を、捜査本部がある神奈川署に異動させた。それが、S氏だったのだ。

「取調官の中には、被疑者を威圧するような態度の人間も多いのですが、Sさんは落ち着いた態度で、低い声で淡々と話しかける。一方的ではなく、『あなたはどうしたいの?』と、とにかく相手の言うことをよく聞くんです。

見た目も愛嬌があるので、相手も警戒心を抱きにくい。人情味あふれる語り口から、彼のことを〝ハマの金八先生〟と呼ぶ人もいます」(捜査関係者)

 

S氏はかつて川崎の幸署に籍を置いていた。当時のS氏の仕事のなかで、捜査員の間で伝説として語られているのが、介護付き有料老人ホーム『Sアミーユ川崎幸町』の転落事件だ。

'14年11月~12月にかけて、3人の入居者が相次いで不審な転落死を遂げていた。事件発覚当初から、元職員の今井隼人(25歳)が犯人と目されていた。しかし、物証も目撃証言もなく、捜査は難航を極めた。

「'16年1月から任意聴取を始めたのですが、その今井の取り調べを担当したのが、Sさんだったんです。当初、今井は頑なに否認を続けていました。それをSさんが粘り強く説き伏せた。

『大丈夫だから。マスコミから家族は守ってやる。だから、本当のことを言いなさい』。そんな言葉を今井にかけ続けたそうです。

家族についての言葉が琴線に触れたのでしょうか。任意聴取なので、一度自宅に戻った今井は同居していた母親に『俺がやったんだ』と告白。その後の聴取で具体的な犯行の手順まで、全面的に犯行を認め、急転直下、逮捕の運びとなったのです」(前出・記者)

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