Photo by iStock

「やりたいことだけやれる会社」は本当に最高の職場ですか

「成長できる環境」がわかる2つの問い

80年前に出版された『君たちはどう生きるか』という本が、ベストセラーになっている。今も昔も、どう生きようかと迷い悩む人は多いようで、書店に足を運ぶと、その悩みに応えるような本のタイトルもさまざま見られる。

例えば、『好きなことだけで生きていく』や『人生も仕事も娯楽でいい』は堀江貴文氏の本のタイトル。北川恵海氏のデビュー作『ちょっと今から仕事やめてくる』は、70万部のヒットとなったそうだ。一方で、ノートルダム清心学園の渡辺和子理事長のベストセラー『置かれた場所で咲きなさい』のように、与えられた場所で頑張ろうという教えに惹かれる人もいる。

果たして私たちは、好きなことだけをして生きるべきなのか? それとも一定の努力や苦労、現状の環境を受け入れて生きるべきなのか?

株式会社ガリバーインターナショナル(現 株式会社IDOM)の元専務取締役で、『成長マインドセット』の著者でもある吉田行宏氏は、自分の生き方のタイプを知った上で、会社や仕事との関わり、成長への道筋を考えることを提案する。

「最高の職場」を見つける2つの質問

「今の職場では自分のやりたいことができない」
「本当に今が適職なのかわからない」
「自分にはもっと可能性があるはずだ」
「会社の方針と自分の目指すことが違う」

など、今の職場や仕事について、疑問や不満を持つ人は少なくない。実際に私の前職(ガリバー)時代にも多くの社員からこういった話をたくさん聞いたし、現在25社以上の出資支援、アドバイザー、メンターをしている関係で、直接の上司には言いづらい本音に近い話も聞ける立場にいるので、その中でもこうした声を本当によく聞く。

しかし、そのたびに思うのは、「やりたいことだけやれる会社は最高の職場か」「その環境が見つかるまで転職して探し続けるべきか」ということだ。

Photo by iStock

人の生き方は、仕事や環境の選択と切り離すことのできない重要な関係にある。
そこで、自分の生き方とマッチする「最高の職場」とは何かを、1つのマトリクスを使って考えてみたい。

まず、下の2つの問いについて、当てはまる番号をチェックしてほしい。

[Q1]自分の人生の目標をどう考えていますか?
1 目標は特にない。のんびり、気ままに生きられればいい。
2 目標は低めでいい。あまりこだわらなくてもいい。
3 できれば目標を実現したい。何かを極めたい。
4 絶対に高い目標を達成したい。極めたいものがある。

[Q2]好きなことへのこだわり、苦手なものや苦労の許容度はどれくらいですか?
1 苦手なことは絶対いや。好きなことだけをして暮らしたい。
2 できれば苦手なことは避けたい。好きを優先したい。
3 多少苦手なことも我慢できるし、努力もできる。
4 ストレス耐性が強い。苦手なことや苦労もいとわない。

いかがだろうか?

 

次に選んだ番号を下の、目標観:苦手許容度マトリクス1に当てはめてみよう。これは、横軸が[Q1]の人生の目標に対する考え方で、縦軸が[Q2]の苦手・苦労の許容の度合いを示している。自分の選んだ2つの番号の交差するゾーンが、今のあなたの生き方に対する考え方を表している。

例えば、[Q1]で選んだ番号が4で、[Q2]で選んだ番号が3ならAゾーンということだ。

■目標観:苦手許容度マトリクス1