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子供を「ロボットに“使われる”人」にしない教育とは何か

「おもちゃ」が子供の将来を決める?

ソフトからハードへ?

私の本職はプログラマーです。プログラマーの仕事は、主にソフトウェアを作ることです。これまでに、スマートフォンアプリやゲームセンターのゲーム、テーマパークのアトラクションなどを作ってきました。

プログラマーになって実感したのは、ソフトウェアだけでなくハードウェアの知識が必要だということです。スマートフォンアプリはソフトウェアだけで完結できますが、それ以外はハードウェア(ゲーム専用機や照明・音響)と連携した“ものづくり”になります。

昨今は、コンピュータや電子機器の小型化によって、ソフトウェアだけではなく、ハードウェアと連携して動くものがとても作りやすくなりました。

たとえば、高専や大学でもロボットを作っているところがたくさんあります。ロボットはハードウェアとソフトウェアの上手な連携が必要なものの代表例です。

ソフトウェアもハードウェアも含めた「ものづくりのための教育」が、今話題の「STEM教育」なのです。

STEM教育
STEM教育とは、科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、数学(Mathematics)を横断的に学ぶ教育のことで、2000年代に米国で始まったもの。

2045年には確実に労働力不足がやってくる

なぜ、いまこのような教育が必要とされているのでしょうか。そのカギとなるのが少子化です。1985年から2045年までの人口ピラミッドの推移を見てください。

1985年人口ピラミッド
2015年人口ピラミッド
2045年人口ピラミッド

2015年は1985年にくらべて総人口は増えていますが、生産年齢人口(15歳以上65歳未満の年齢に該当する人口)は減っています。

生産年齢人口とは、経済学用語の一つで、生産活動の中心的な労働力となるような年齢の人口のことです。

2020年に小学校1年生になる子供が、31歳になる2045年には、総人口も生産年齢人口も減っています。2015年の生産年齢人口(7689万人)と2045年の生産年齢人口(5552万人)を比較すると、72.2%となります。

つまり、2045年は2015年のほぼ7割の労働力で、すべての生産活動をまかなわなくてはいけません。