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自民党総裁選にも影響…?懸案の「国内消費」に底入れの兆し

百貨店売り上げ9カ月ぶりの高い伸び

遂に「お父さんの背広」にお金が回る

安倍晋三首相が言い続けている「経済好循環」の最後の試金石は「国内消費」である。2014年4月の消費増税で失速して以来、低迷が続いてきたが、ようやく明るさが見えた。

日本百貨店協会が7月24日に発表した6月の全国百貨店売上高概況によると、店舗調整後の総売上高が前年同月比3.1%増と大幅に増加した。2017年9月の4.4%増以来の高い伸びとなった。

昨年12月から前年同月比マイナスが続き、3月4月はプラスとなったものの、その率は0.1%増、0.7%増とわずかだった。5月には再びマイナス2.0%と失速していただけに、6月の大幅増は「転換点」を期待させるに十分だ。

同協会の発表によると、「6月下旬にスタートしたクリアランスの前倒し効果や気温上昇による季節需要の高まり、土曜日1日増などのプラス与件が重な」ったことが要因といい、主力の衣料品が7カ月ぶりに前年同月比でプラスになった。

 

百貨店の消費を見るうえで、「先行指標」の役割を果たすのが、ハンドバッグや靴などの「身の回り品」と、時計や宝石などの「美術・宝飾・貴金属」の推移。

前者は景気に敏感な女性の「財布の紐」の硬さ具合を示す指標と言えるが、これが今年1月から6カ月連続でプラスになっている。後者は株価の上昇など「資産効果」が表れる部門と言え、こちらは2017年4月以降、1年2カ月連続でプラスとなった。

それでも全体がなかなかプラスにならなかったのは主力の衣料品や食料品などがマイナスを続けてきたからだ。

それが、である。6月は衣料品が4.3%増と高い伸びになったのである。これは消費税導入による「反動減の反動」があった2015年4月の9.9%増以来の高い伸びで、久しぶりに洋服売り場が賑わったのだ。

中でも注目すべきは「紳士服・用品」の伸びが5.5%増と高かったことで、婦人服の4.7%増や子供服の5.1%よりも高かった。妻の小物や子供服から始まる消費が、お父さんの背広にたどり着くのは最後の最後とも言われるが、遂にその「お父さんの背広」におカネが回ってきたようなのだ。