世界の不動産を買い占める、大富豪「マルチビリオネア」たちの正体

格差社会、これが最上流階層のリアル
岡村 聡 プロフィール

サウジアラビアの大富豪が買ったペントハウス

まず、超高額な不動産というと誰しも真っ先に思い浮かべるマンハッタンでは、超高級コンドミニアムが年々その最高額を更新しています。

マンハッタンでも1億ドルを超えるようなコンドミニアムが販売されるようになったのはここ5年程のことで、2014年にパークハイアットホテルの階上に位置して、ホテルのサービスも常に受けられる超高級コンドミニアム、One 57の89・90階の2つのフロアにまたがるペントハウスが1億ドルで成約したのが初めてのケースでした。

この部屋はセントラルパークを眼下に見下ろす素晴らしいビューで、約1000㎡というその巨大さと合わせてNYの超高級不動産市場が新たなフェーズに入ったことを印象付けました。

売買当初から購入者がだれなのか様々な億測が飛び交いましたが、今年2月にウォール・ストリート・ジャーナルによりコンピュータメーカーのデルの創業者で、マルチビリオネアであるマイケル・デルと報じられました。

マイケル・デル【photo】gettyimages

その翌年に、世界最大級のヘッジファンドであるシタデルの創業者で、こちらもマルチビリオネアのケン・グリフィンが、220セントラル・サウス・パークというコンドミニアムの最上部3フロア全体を1つにした約1700㎡のより巨大なペントハウスを2億ドル(約226億円)で購入して、記録を大幅に更新しました。

 

現在までこのグリフィンが買った物件がマンハッタンの最高額記録ですが、その後もOne 57を超えてマンハッタンで最高層のコンドミニアムとなった432パーク・アベニューの最上階のペントハウスが、2015年に9500万ドル(約107億円)でサウジアラビアのこれもマルチビリオネアが購入

富裕層たちから世界最高という評価を得ているホテルブランドであるアマンが、ホテルとレジデンスを展開するクラウン・ビルディングの最上部5フロア全体を使った約1300㎡の物件も、1.8億ドル(約203億円)で欧州の富豪により成約間近であることが報じられたりするなど、超高額なマンハッタンの物件は続々と成約しています。