photo by iStock

できる人は無意識に「説明力」を使っている!

相手を引き込むために必要な、表現のポイント
数ある情報のなかで、自分が発信したものがどれだけ届いているのか。 実際に読んで聞いてもらっても、相手の心にどれだけ届くのか。 心理学者の海保博之さんに、伝えるために理解するべき「説明力」についておしえてもらいました。

表現することが苦手な、日本人の文化

表現文化についてまずは一言。

次のようなまくら言葉を耳にしたことはないであろうか。

  • 卑近な例で恐縮ですが、・・・・・(具体例を使う)
  • たとえで恐縮ですが、・・・・・・(比喩を使う)
  • 独断と偏見で恐縮ですが、・・・・(自分なりの思いを言う)
  • いきなり結論で恐縮ですが、・・・(大事なことを先に言う)

いずれも、説明効果を高めるためには必須といってもよい趣向なのだが、どういうわけか、日本人はそんな趣向を使うときに恐縮してしまう。

多分「わかりやすく話さなくとも、聡明なあなたならおわかりだと思いますが、念のため」ということであろうが、そんなまくら言葉を言う時間のほうを節約してほしいものである。

さらにもうひとつ、説明力のお国柄についてである。

たとえば、トランプ大統領と安倍総理のおそろい記者会見を見ても、その内容から話し方――さらに実行力まで。これは余計なことでしたが!――まで、どれを見ても負けている。

グローバル化の進む昨今、表現文化の我彼の違いといって片づけてしまうわけにはいかない。説明力が厳しく問われる時代になってきている。さて、本稿では、表現力から説明力を分離して、さらに説得力についても少し考えてみたい。

【写真】問われる説明力
  あなたの説明力は大丈夫? photo by iStock