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米中貿易戦争激化で、ついに習近平に「激烈批判」が続出

「政変」は起きるのか

政局急変、7月の熱い1週間

中国で夏恒例の北戴河会議が開催される時期が近づいてきたが、過去1週間、中国政治が風雲急を告げ始めた。

①7月4日:上海で若い女性が「習近平の独裁に反対」と叫んで、習近平の肖像に墨汁をぶちまける動画をツイッターに投稿(これが反響を呼んで、「墨かけ」が流行しそうになったため、当局が慌てて女性や家族を拘束する事態に)

動画あり

②7月9日:北京の街中の習近平肖像を撤去するように求めるご当局のお達しがあったとするニュースが流れる(未確認)

③7月9日:香港で「江沢民、朱鎔基ら党の長老が連名で習近平の独裁傾向を批判し、政治局拡大会議の開催を求める意見書を提出した、王滬寧は既に解任された」等の噂が報じられた

④7月9日:人民日報第1面に「習近平」の名前が見当たらなかった(5年ぶりの出来事、なお15日1面にも習近平の名前はなかった)

⑤7月11日:新華社傘下の「学習時報」が、1980年に華国鋒が個人崇拝を許したと批判されて自己批判、以後現役指導者の肖像を飾ることを禁ずる布令が出された故事を紹介

 

④や⑤は公式メディアで確認できる「事実」だ。ここから見て、少なくともメディアに対して「個人崇拝を煽るな」といった指示が下りた可能性はかなり大きい。

③が「長老連名の意見書」とか「王滬寧解任」とか言うのは眉唾だが(後述)、「火のないところに煙は立たぬ」とも言う。党内に習近平に対する批判の声が挙がっているのは事実なのだろう。

中国の民主活動家のブログより

去年はさんざん「習近平が権力を確立した」、「2027年まで3期続投は確実」といった言説を聞いたが、今度は「習近平が批判に晒されている」という。唐突感は否めない。

少し横道にそれたが、解説すれば、去年の「権力確立」言説は誇張が過ぎた(とくに日本のメディア)。そのことが「唐突感」を倍加している。

筆者は本欄で「日本では今回の憲法改正で『習近平が2022年以降も国家主席に留まり続けることが決まった』と言わんばかりの論調が見られるが、ほんとうにそうなるかは5年経ってみないと分からない」と述べたが、習近平に対する党内の批判を窺わせる動きを見て「やはり」という気持ちだ。