変動金利で住宅ローンを組む人は、実は破産予備軍かもしれない

「バブル」の現状ではリスクが高い
加谷 珪一 プロフィール

今の債券価格は、まさにバブル

もし、現在の収入では返済がギリギリというローンを変動金利で組んでいた場合、金利が上昇すると、あっという間に返済不能に陥ってしまう。最悪の場合には破産に至るケースも出てくるだろう。

経済的に余裕がない状況で、変動金利のローンを組んでいる人は、リスクが高いと判断せざるを得ない(固定期間選択型の場合、変動金利移行後の返済金額の増加幅について制限がない商品が多く、純粋な変動金利商品よりも返済額が急増するケースがあるので特に注意が必要だ)。

 

そうはいっても、本当に金利が上昇するのか、上昇するにしてもそれはいつになるのか予言することは不可能である。これだけデフレ懸念が台頭している中、インフレを考えるのはナンセンスだという意見もあるだろう。筆者も予言者ではないので、将来について断定的に語ることは避けたい。

だが現時点における金利動向は、株価にあてはめれば、80年代のバブル経済に近い状態といってよく、控え目に言っても警戒水域である。

金利の場合、株価や不動産価格とは異なり、数字を見てもあまりピンとこなかもしれないが、金利が下がっているということは債券価格が上昇していることの裏返しである。

図2は2006年1月時点における10年債の価格を100とした時の、理論的な債券価格の推移を示している(債券は償還期限ごとに無数の商品があり、株式のように連続的な価格として表示することができないので、擬似的に債券の連続価格を計算した)。

金利の低下に伴って債券価格は上昇を続け、マイナス金利が導入された2016年1月以降は価格がさらに急騰している。商品の性質上、株式とは異なり無制限に価格が上昇することはないが、このチャート形状は株式にあてはめれば、バブルの頂点を彷彿とさせるものである。