未来のノーベル賞受賞者はこの中にいる…「日本の知性」30人

全員60歳以下
週刊現代 プロフィール

今後の科学界の有力なインフルエンサーとなるのは、最新のデジタル技術や人工知能に知見を持つ若き研究者だろう。例えばメディアでおなじみの筑波大学准教授の落合陽一氏(30歳)や『ポケモンGO』の開発リーダー・野村達雄氏(32歳)があてはまる。

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前出の緑氏が語る。

「東京大学教授の稲見昌彦氏(46歳)は『光学迷彩』という技術を開発しました。この技術を使用したマントをつけて、自分の後ろ側の景色をマントの前面に投影すると、本当に姿が消えてしまったように見える。

この技術がトヨタ『プリウス』のデモ車に採用され、後方から迫る車を完全に現認できるデモンストレーションを行いました。どんなものでも透明化できるので死角の部分がなくなり、事故を未然に防ぐことができるようになります。

プリファードネットワークス副社長・岡野原大輔氏(36歳)も卓越したエンジニアです。同社は人工知能について高い技術力を持ち、独自開発した『チェイナー』というプログラミングのフレームワークを使って様々なサービスを開発しています。

たとえば、トヨタなら自動運転技術、工場設備メーカー・ファナックなら自ら学習していきながら異常を検知する装置やピッキングの作業を行う産業ロボットなどです。

特異なのは、『チェイナー』を無料で公開していること。AI技術で世界レベルの競争をしている企業であり、研究開発の中心にいるのが岡野原氏。彼の魅力により、外資系企業に流れていたプログラマーやエンジニアが同社に集まっています」

 

炭素分子「カーボンナノベルト」の合成に世界で初めて成功し、日本化学界のエースと言われる名古屋大学教授の伊丹健一郎氏(47歳)はこう語る。

「新しい分子を作ることで、医薬品や農薬、電子デバイスなどの新しい技術につながる。『ナノベルト』の応用も、長寿命デバイスなど、少しずつ可能性が見えてきています。

いろんな人が分子を応用して使ってこそ、ある日、誰もが予測できなかった機能が見えてくる。これが素晴らしいこと。私たちが作った分子が、どのようなものに使われるかが楽しみなんです。

近視眼的なことではなく、世界を変えるような分子を作りたいという想いがあります」

才能と意欲に溢れる研究者を数多く知っておく。ビジネスの今後を見通すには、それが近道だ。