Photo by iStock

「いい大人」のための2018年夏ドラマ完全ガイド

これさえ押さえれば大丈夫 

テレビ離れとよく言われるけれど、庶民にとって、テレビドラマが最大の娯楽の一つであることは今も変わりはない。しかも今年の夏は熟年が楽しめる本格派の作品がズラリと揃った。見て損はない。

主題歌はプレスリー

まもなく7月クールの連続ドラマが出揃う。平年より猛暑になると言われる今年の夏。夜は自宅でドラマ鑑賞というのが、賢い過ごし方の一つだ。

だが、20本近くある連ドラのなかでどれを見ればいいのか。若いイケメンが主演する恋愛ドラマを見ても疲れるだけ……。

そこで、本誌はドラマ通の識者に、酸いも甘いも知っている40代以上の「いい大人」が見ても十分に楽しめる作品を挙げてもらった。

今クールで、もっとも多くの識者が期待しているのが、『高嶺の花』(日本テレビ系・水曜22時~)である。主演は人気女優の石原さとみ。

そして脚本を担当するのは、『101回目のプロポーズ』や『高校教師』、『ひとつ屋根の下』など'90年代に数々のヒット作を飛ばした野島伸司氏である。

美貌の華道家と平凡な自転車店店主の「格差恋愛」を描くが、野島氏だけに、ありがちな恋愛モノではないだろう。

作家・コラムニストの亀和田武氏が言う。

「石原さとみの相手役が、若手のイケメン俳優だったら大コケしそうな設定ですが(笑)、峯田和伸さんが演じるので期待できます。

彼はNHK朝ドラ『ひよっこ』で、ヒロインの叔父さん役を好演。『ひよっこ』は開始当初は視聴率が振るいませんでしたよね。

しかし、ビートルズが大好きな明るい叔父さん(峯田)が、実は戦争経験があって悲惨なインパール作戦の生き残りだったことが分かり、ヒロインが『笑って生きる』ことの大切さを知った週で、一気に視聴率が上がり20%を超えた。

今回は、峯田さんが演じる自転車店店主と、彼がずっと介護していた母親(十朱幸代)との関係がどう描かれるかにも注目しています。石原さとみの父親役が小日向文世、継母が戸田菜穂というのもハマっている。

野島伸司の脚本はあざといですからね。生々しいシーンの連続で引き込まれるかもしれない。私も初回は必ず見ますよ」

 

メディアジャーナリストの長谷川朋子氏も、野島氏の脚本に期待する。

「やはり原作ありきではなく、オリジナル脚本こそ連ドラの醍醐味だと思います。野島さんは、昨秋に動画配信サービス『Hulu』で、セックス依存症を題材にしたドラマを手がけています。

地上波でも試練の愛を新たな視点で描くことに期待感もあります。また、野島作品は音楽にもこだわる。

今作の主題歌にはエルヴィス・プレスリーの『ラヴ・ミー・テンダー』が採用されています。誰でも知っている名曲をドラマの雰囲気に合わせて新たに聞けるという演出も楽しみです」