知らなかった!相続税はこうすれば戻ってくるらしい

1500万円返ってきた人も
現代ビジネス編集部 プロフィール

払いすぎても税務署は教えてくれない

実は、相続税の還付に成功しているのは、中内さんだけではない。

「一般にはほとんど知られていないのですが、水面下ではかなり増えているのです」というのは、富裕層を対象にした資産コンサルタント会社アレース・ファミリーオフィス代表の江幡吉昭氏。

そもそも前提として、税金は間違えて払いすぎていれば戻ってくる。ただ、税務署から「払いすぎですよ」と言ってくることはないから、自分から間違えていたことを税務署に申告する必要がある。この手続きは「更正の請求」と呼ばれ、法律で認められた納税者の権利なのだ。

この更生の手続きが請求できるのは、平成23年の12月までは期間が過去1年だった。従って「2年前に納めた税金が払いすぎだった!」と、気付いたとしても後の祭り。1年を過ぎて2年たっている為に更正の請求はできなかった。ところが、平成23年の12月からは法律が変わり、過去5年までの税金の払いすぎを還付することができるようになった。

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「中でも最も還付できる可能性が高いのが相続税なのです。その理由は、相続税は税務申告の中では数が少ないために税理士が申告に慣れていないことから誤って必要以上の税金を納めている場合があるからです」(江幡氏)

 

相続税の話題がメディアで賑わすことは多いが、相続税の大増税が起きた平成27年以前は、相続税の申告件数は、年間5万件程度しかなかった。一方、当時の税理士の有資格者数は7万人強。税理士一人当たり年間1件の相続税の申告をしていない計算になる。

税理士にとっては、個人の確定申告や、法人顧問の税務申告がメインの業務で、たまたま顧客が亡くなって相続税の申告になるというケースが実際だったわけだ。

もちろん顧客に依頼されれば相続税の申告を請け負うわけだが、彼らがみな相続税に精通しているとは限らない。

「税理士に申告を依頼することは、町の内科医師に脳の外科手術をお願いするのに近いと言ってもいいでしょう。このため、いくつかの重要なポイントで、税務申告ミスが起きてしまうのです」(江幡氏)