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# マネジメント # フィードフォワード # 企業・経営

断言しよう、PDCAサイクルはもう「時代遅れ」だ

自然と成果が上がる「FFA」とは?
近年、雑誌やビジネス書などで見かけない日はないくらい重要なキーワードである「PDCA」。「PDCAを回す」ことでプロジェクトがスムーズに進み、成果が上がると信じている人も多いだろう。
しかし、プロコーチの久野氏は、「PDCA」は現代において機能していないと指摘する。新刊『いつも結果を出す部下に育てる フィードフォワード』でPDCAに替わる新しいフレームワークを提唱した久野氏による、特別寄稿。

PDCAにこだわると「仕事が遅くなる」

いわゆる“デキるビジネスパーソン”と話をすると、しばしば「PDCAを回す」という言葉が出てきます。「方向性は固まったので、あとはしっかりPDCAを回していけば何とかなると思います」といった具合です。

ご存知の方も多いでしょうが、これを正式にPDCAサイクルと呼びます。PDCAサイクル(PDCA cycle、plan-do-check-act cycle)は、“事業活動における生産管理や品質管理などの管理業務を円滑に進める手法の一つ。

Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の 4段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善する”(『文系のための理数センス養成講座』竹内薫)などと定義されています。

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でも、PDCAは実際にうまく回っているのでしょうか?

私自身の例を振り返ります。私は長いこと外資系にいて外国人の上司などが「PDCAをしっかりやるんだ」と言うので、「そういうものか」と思いながらやっていました。
素直な私は、一生懸命PDCAを回そうとします。自分がリーダーのプロジェクトでも、できるかぎりしっかりPDCAを設計して、それに沿って仕事を進めました。しかし、パフォーマンスは自分が期待するほどには上がりませんでした。

何度かやっているうちに気がついたことがあります。それは、どんなに丁寧にPDCAを設計しても、「実際にプロジェクトが始まるとPDCAを無視しても問題なく進む!」。むしろ、PDCAにこだわると、プロジェクトが前に進みにくくなる、ということです。

私にとってのPDCAは、それにこだわって一生懸命回そうとするとかえって「仕事が遅くなって、成果が出なくなる」、そういうものでした。そして、私だけでなく、周りを見回してみても、PDCAをうまく回せている人はほとんどいませんでした。

では、なぜうまく使えないPDCAというツールがこれほどまでにもてはやされるのでしょうか? 私は、それは「PDCA以外に有効な枠組みが提案されていないから」だと思っています。そこで本稿では、PDCAに替わる新たなフレームワークを提案していきたいと思います。

 

成果を出すなら「フィードフォワード」

私が提案したいのは、「フィードフォワード」→「アクション」(FFA)プロセスです。FFAプロセスは、シンプルながら効果抜群の考え方です。これから詳しく説明いたします。

まず「フィードフォワード」についてですが、詳しく知りたい方は、以下にリンクした前回の記事をご覧ください。
<部下に「フィードバック」をするのは、日本人には向いてなかった>

少しだけおさらいをすると、私は普段、エグゼクティブ専門のコーチとして活動していて、日々クライアントと一対一で面談を行っています。その中で、クライアントたちに私がしていたことが、実は「フィードフォワード」だったのです。