ハンドスピナーのブレイクから読み解く「ヒットの導線」

売れるもの、の原則はとてもシンプルだ
山本 智也 プロフィール

ヒット商品、二つの「シンプルな原則」

さて、最も重要なのは、「なぜハンドスピナーが流行ると思ったか」です。ここからは、その点について話しましょう。

企業にとって「自社の商品をいかにヒットさせるか」というのは、永遠の命題です。しかし、ほとんどの企業はヒット商品を作り出すことに四苦八苦しています。それは、なぜでしょうか?

理由は簡単で、「企業が売りたいものと、市場が求めている事にズレがあることに気づいていない」からです。これ以上でも以下でもありません。「欲しい!」と思ってくれる人が少ない商品は、売れない。当たり前のことが、意外と理解されていません。

 

ヒット商品を生み出すために必要な要素は、間違いなく「市場のニーズを理解すること」です。販売者のエゴで売りたい商品を売っている限り、ヒット商品を世の中に送り出すことはできません。商品の質がいくらよくても、どんなにいいプロモーションを行ったとしても、必要とされないものであれば、流行が生まれるということはありません。

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「株式会社ケースオクロック」では、ハンドスピナーだけでなく、「壁にくっつくスマホケース」WAYLLYという商品も販売しており、こちらも売上高3億円を超えるヒット商品になっています。まだ世に出ていない商品を買い付け、あるいは開発して販売するのが私たちの主な業務ですが、私が商品選定を行う場合に必ず守っている、2つのシンプルな原則があります。

1つ目は、「それが、世の中に必要とされているモノであるかどうか。」2つ目は、「その商品を広める適切な手段があるかどうか」――商品選定を行う際、この2つの原則が当てはまるものなら、それはヒットするもの、になるのです。

では、ハンドスピナーはこの二つをどう満たしていたのでしょうか。