柏の葉キャンパス駅そばを走るつくばエクスプレスの車両。奥に見えるのが「パークシティ柏の葉キャンパス一番街」

つくばエクスプレスに子育てファミリーが「民族大移動中」の不思議

一体なぜ…?

秋葉原と筑波研究学園都市を結ぶ「つくばエクスプレス」の沿線で、開業から12年が過ぎたいま「異常事態」が発生しているという。開業後には沿線の地価上昇が起こり話題を呼んだものだが、今度はもっと目に見える変化が起きているとか。さっそく現地を歩いてみた。(写真/的野弘路)

つくばエクスプレス沿線の人口が倍以上に

つくばエクスプレス沿線で異常事態発生――昨年秋にジャーナリストの田中圭太郎さんが指摘して話題を呼んだ、首都圏新都市鉄道の労働問題(つくばエクスプレスで『トラブル多発』大丈夫か!?)とは別の話だ。記事では、同鉄道の沿線についてこう書いている。

「この10数年で、つくばエクスプレスは利用客が伸び続けている。乗客数は開業時の2005年は一日約15万人だったが、2016年度は約35万人。沿線の開発が進み、急激な増加を続けている」

不動産の専門家からは、特に「柏の葉キャンパス」駅周辺は、東大の先端研究施設が次々と移転してきたこともあり、タワーマンションの価格が高止まりしているという話も聞く。東京側の乗り換え駅である北千住も、交通の便が良くなって人が増えている(「『住みたい街』人気の北千住を歩いてわかった厳しい現実」)ことが明らかになっている。

つくばエクスプレス沿線でなにが起こっているのか。他の駅についても、地元住民の声や、AIマンション価格推定サービス『家いくら?』を参考に現状を調べてみることにした。

八潮駅と、北口に隣接する大型分譲マンション「マインループ」(2006年築)
つくばエクスプレス八潮駅に隣接するショッピングモール「フレスポ八潮」

最初に向かったのは、区間快速(快速は通過)で北千住の次に停まる「八潮」駅。資材や食品関係の工場が多く、今日に至るまで工業地域として知られる埼玉県八潮市に初めて誕生した鉄道駅だ。つくばエクスプレスの開業で、90年代の約7.5万人をピークに減少傾向だった人口が、2018年には8.9万人へと増えた。

駅前の大型商業施設「フレスポ八潮」で買い物客に話を聞くと、産業廃棄物・資材置場と田んぼばかりだった風景が一変し、駅周辺が賑わうようになったと、多くの人が口を揃える。

駐輪場はチャイルドシート付きの自転車が目立つ。子育てママさんが多い証拠だ