広島カープ・丸佳浩が挑む「とんでもない記録」

いま、一番スゴイ野手かも

落合をも超える可能性

広島の丸佳浩選手が、とんでもない記録に挑戦しています。7月2日現在、出塁率5割8厘。ちなみに出塁率の計算式は以下の通りです。出塁率=(安打数+四球数+死球数)÷(打数+四球数+死球数+犠飛数)。

セ・パ両リーグともにこの計算式に統一されたのは1985年からです。それ以降の「最高出塁率」は1986年、ロッテの落合博満さんが記録した4割8分7厘です。この年、落合さんは打率3割6分、50本塁打、116打点で自身3度目の3冠王に輝いています。101四球もリーグ最多でした。

その落合さんでも5割には届きませんでした。未公認記録としては、王貞治さんが1974年にマークした5割3分2厘があげられます。王さんはこの年、打率3割3分2厘、49本塁打、107打点で2度目の3冠王に輝いています。この年に記録した158四球はNPB史上最多です。

 

さて丸選手です。今シーズンは右太もも裏の故障もあって4月29日から5月24日まで欠場を余儀なくされました。しかし復帰後は絶好調で当たるを幸いとばかりに打ちまくっています。打率3割3分1厘3毛は目下、リーグ3位です。それ以上に注目すべきは、61という四球数です。21試合も欠場していながらリーグトップの数字です。

丸選手の選球眼は折り紙付きです。2014年には100、2015年には94の四球を選び、“四球王”になっています。ボール球には手を出さず、きっちり見送ってファーストに歩く。このスタイルは終始一貫しています。

広島OBで巨人の総合コーチを務めていた川口和久さんから、以前こんな話を聞いたことがあります。「比較的早打ちのバッターが多い広島の中で丸は選球眼がいい。簡単に三振しないし、甘いボールを見逃さない。そんなバッターにストライクで勝負するピッチャーはいません。

基本的な攻め方はアウトコースから入って、インコースのボールを見せる。こうして内を意識させておいて、最後は外、あるいは低めのボール球。両サイドと高低を目いっぱい使わないことには彼は抑えられません。まあ丸からすれば“その手には乗らない”とばかり、低めのボール球はきっちりと見極めてましたがね」

目下、2位・東京ヤクルトに6.5ゲーム差をつけ3連覇に向けて快走中の広島ですが、丸選手の四球を足がかりにチャンスを掴み、ビッグイニングにつなげるシーンをよく目にします。チャンスメーカーとポイントゲッターの両方をこなせるところが、丸選手の最大の強みです。