有名学者も脱帽!天皇への「ご進講」そんなことまでご存じとは…

飽くなき知識欲と深遠なる教養
週刊現代 プロフィール

時間が過ぎても質問攻め

ご進講の後に開かれる食事会では、侍従は部屋の外で待機し、終了の時間を伝える際にドアをノックすることになっている。だが、両陛下の知識欲は、時にそんなルールなど構わずに突き進んでしまうほどだ。

前出の喜田氏が食事会に参加した際は、既定の時間を過ぎても、ご進講の内容についての歓談が終わる様子はなかったという。

「私が招待された食事会は18時から22時までの予定だったと記憶していますが、その間お話が尽きることはありませんでした。

私たちが専門の分野についてお話しし、両陛下がそこに鋭いご質問をされていると、あっという間に時間が過ぎ、侍従の方がドアをノックしても、陛下は『もう少しだけ』とお話を続けられていた。結局、30分以上はオーバーしていました」(喜田氏)

 

人間、多忙を極めれば、勉強する気力も体力もなくなるものだ。公務に追われる日々を過ごしながらも、学者たちが瞠目するほどの天皇の飽くなき知識欲と深い教養は、一体どこから来るものなのか。

それは、天皇が学者として研究するきっかけとなるエピソードから窺い知ることができる。

「陛下にハゼの研究を始められた理由をお尋ねすると、『若い頃に葉山の御用邸に近い海辺の岩場で遊んでいたら、変わった魚が逃げ出したのを見たんです。近くにいる者に聞けば、あれはハゼという魚だと。

それ以来、あの魚が気になってしまい、研究することにしたのです』とおっしゃっていました。

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最近も皇居内のタヌキの糞をお調べになったり、身近にある疑問に対し、正確に知りたいという欲求が極めてお強いのでしょう。根っからの『学者肌』のお方なのだと思いますね」(前出・藤嶋氏)

来年4月には生前退位することが決まっている天皇。宮中行事としてご進講を受ける機会は減ってしまうかもしれないが、それでも、その新たな知識への飽くなき探求心が失われることはないのだろう。

「週刊現代」2018年7月7日号より