「カサンドラ」妻が結婚前、夫が「アスペルガー」だと見抜けない理由

「カサンドラ症候群」自覚と回復の道③
野波 ツナ プロフィール

「夫」のなり方、「父親」のなり方

普通は教えられなくても、自然にやっていけばだんだんそのモードになるものですよね。モードというほどのこともない、夫としての自覚っていうやつです。

でもアスペルガー症候群の人には、「教えられないとダメ」とか「最初にそう言ってもらわないとダメ」っていう特性があるので、誰かが言わなきゃいけなかった。でもそんなこと、こちらにも分からないじゃないですか。

そんなわけで、相手との新しい関係を作るのではなく、自分が育ってきた家庭のお父さんとお母さんの姿を当てはめて、「まあお父さんはこういう風にすればいいんだろうな」とかいう感じで結婚生活をはじめることになる。それ以外にモデルが居ないからです。

『旦那(アキラ)さんはアスペルガー ウチのパパってなんかヘン!?』より
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でも記憶にあるのって、大体、出来上がってるお父さんとお母さんじゃないですか。お父さんが「おい」っていうとお母さんがお茶を出すような家庭だったりすると、それを真似するから「なんか急に偉そうになっちゃった、うちの旦那」っていうことになる。

 

「夫のなり方」や「父親のなり方」を学校で教えてもらう機会があればいいと思うんですけどね。マニュアルとか虎の巻があればできると思うんです。だけど教えてもらわないうちに、なんとなーく始めちゃうから、自分の変な思い込みとかこだわりとかで、より変な風に固まってしまう。それを防ぐためにも「婚前学習会」みたいなのがあるといいなと思います。

それでもまだ、子供が生まれる前はそんなに問題にならないんですよ。ところが、子供が生まれると違和感を強く感じることが増えてくる。子育てを機にカサンドラになる人も少なくありません。だから、出産・子育てには覚悟が必要だと思います。