日本がいつのまにか「世界第4位の移民大国」になっていた件

安倍政権が認めない「不都合な現実」
芹澤 健介 プロフィール

2025年には外国人労働者が50万人に!?

いま、日本では働き手が足りない。2017年度の有効求人倍率は1.54倍。個人的には景気のよさはまったく実感できないが、44年ぶりの高水準なのだそうだ。現場では人が足りない。

今回、政府が外国人労働者受け入れに大きく舵をきった背景にあるのは、深刻な人手不足だ。政府の発表によれば、建設分野だけでも2025年までに30万人以上の外国人労働者が必要と試算されている。

現在、日本では約128万人の外国人が働いているが、急増しているのは「技能実習生」(約27万人)と「留学生」(約31万人)である。今回、政府が本腰を入れはじめたことで、実習生はますます増えていくだろう。

「技能実習生」の在留期間は、これまでは最長で5年だった。だが、10年まで認める新たな在留資格を創設するのだという。

〔PHOTO〕iStock

しかし、本来、「外国人技能実習制度」は人手不足を補うためのものではない。外国人が日本の企業や農家などで働いて習得した技術を“母国の経済発展に役立ててもらう”という目的で創設された制度である。

この技能実習制度は、低賃金、長時間拘束など、ブラックな環境で働かされることも多く、国際的には「現代の奴隷売買」などと揶揄されることも多い。2017年には半年間で失踪者が3000人を越えた。昨年末に法改正がなされたが、国際貢献をタテマエとしながら、実質的には現場の労働力不足を外国人で穴埋めしているにすぎないのだ。

韓国が国策として国語教育などもしながら単純労働者を正面から受け入れているのとは対照的に、日本は国際貢献をタテマエとし、制度設計も十分整わないままにさらに外国人労働者を受け入れようとしている。

 

“国際貧困ビジネス”としての日本語学校

単純労働者への門戸が開放されたことで、日本で働く外国人はしばらくは増えていくだろう。

もっとも身近な外国人労働者といえば、コンビニや居酒屋で働く外国人たちだ。彼らは、実習生とは違い、ほとんどが日本語学校に籍をおく「留学生」である。

アメリカやイギリスなどは、学生ビザでのアルバイトは原則禁止。違反して見つかれば逮捕されることもある。日本でも留学生の「就労」は禁じられているが、働くことはできる。なぜか。“資格外活動”として「原則的に週28時間まで」のアルバイトが認められているのだ。

ちなみに「週に28時間」を仮に時給800円で計算すると、4週間で9万円弱。1000円で計算すれば額面で11万2000円の稼ぎになる。だが、いまの日本で10万円前後で1ヵ月暮らすのは厳しい。

さらに彼らの多くは、出国時に日本語学校への授業料やあっせん業者への手数料などで100万円前後の借金を背負って来日しているのである。借金を返済しながら、生活費を稼ぎ、寝る間を惜しんで勉強に励んでいる留学生も多い。

一番のネックは日本語学校の授業料の高さだ。だいたい午前中に3コマか4コマの授業を受けるだけで、年間70~80万円かかる。大手進学予備校の授業料とほぼ同額だから安くはない。

そんな日本語学校が現在では全国に643校を数える(そのうち公立は1校のみ)。全国の市立大学より多い。しかも2017年だけで80校、この5年間で200校以上も増えた。異常なハイペースである。