ヤマダ電機「業績低迷」の理由と、新戦略の落とし穴

覚悟は感じるのだが…
加谷 珪一 プロフィール

ビジネスサイクルがまるで異なる 

インテリアリフォームYAMADAは、家具やインテリア雑貨、ホームファッションを扱っており、住まいに関する商品が一通り揃っている。これに加えて不動産購入や住宅ローンなどにも対応しており、利用者は、土地の確保から住宅の建築、さらには内装の注文や家電の購入まで、ワンストップでサービスを受けることができる。

同社は前橋店のオープンをきっかけに、業態転換の戦略店である「家電住まいる館」の全国展開を開始。エリアに特化し、地域住民の生活を丸ごとカバーしていく戦略を明確にした。これが実現できれば、家電だけに頼る必要がなくなり、今後の人口減少時代においても十分な売上高を維持できるはずであった。

 

ところが、新業態の中核となる住宅事業が思いのほか伸びず、苦戦が続いている。

2018年3月期の業績は、売上高が前年比0.7%増の1兆5738億円、営業利益は33%減の387億円となった。業態転換を進める中、在庫調整に手間取ったことで営業利益が減少したほか、ヤマダ・エスバイエルの業績不振も影響した。

(photo by iStock)

同社が住宅関連サービスへの転換に手間取っているのは、家電と住宅におけるビジネスサイクルの違いによるところが大きい。

住宅と住設機器、そして家電はすべて「住」に関連する商品だが、それぞれのビジネスサイクルはまるで異なる。住宅そのものは、多くの人にとって一生に一回の大きな買い物であり、住宅メーカーはこうした長いサイクルを前提に、マーケティングや営業活動を行っている。

リフォームも住宅の購入ほどではないが、10年~20年というスパンで動くビジネスであり、ビジネスサイクルは長期だ。