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ヤマダ電機「業績低迷」の理由と、新戦略の落とし穴

覚悟は感じるのだが…

家電量販店のヤマダ電機が苦戦している。同社は家電販売から住宅の総合サービスへの脱皮を図っているが、事業転換は思うように進んでいない。

今後のビジネスの柱は「住」

ヤマダ電機は6月15日、子会社で東証一部に上場していたヤマダ・エスバイエルホームを完全子会社化すると発表した。

同社は、ヤマダ電機の住宅関連サービスの中核子会社だが、業績は伸びておらず、2017年2月期には6000万円、2018年2月期には9億6100万円の営業赤字を計上している。ヤマダ本体に吸収することで意思決定のスピードを上げ、グループ全体の業態転換を加速させたい意向だ。

ヤマダ電機は家電量販店のナンバーワン企業だが、業績の低迷が続いている。ヨドバシカメラやビックカメラとは異なり、郊外型店舗が中心であることから人口減少の影響を受けやすく、販売が伸び悩んでいた。この傾向は長期にわたって継続する可能性が高く、抜本的な戦略転換が求められていた。

経営陣が出した結論は、郊外立地という特徴を生かし、家電のみならず「住」に関するあらゆる商品やサービスを取り揃え、顧客の生活を丸ごとカバーする地域密着戦略であった。

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同社は住宅関連サービスに進出するため、以前から周到に準備を重ねてきた。
 
ハウスメーカーや住設機器メーカーのノウハウはすぐには蓄積できないので、M&A(合併・買収)をフル活用した。2011年に中堅住宅メーカーのエス・バイ・エル(現ヤマダ・エスバイエルホーム)を買収して住宅事業に進出。2012年には住設機器メーカーのハウステックホールディングス(現ハウステック)を買収して住設事業への足がかりを得た。

ハウスメーカーと住設メーカーのノウハウを生かす形で、2017年には、住宅のリフォームやホームファッション、インテリアなどを総合的に提供する新型店舗「インテリアリフォームYAMADA」前橋店をオープンさせた。