ビールを「最高に旨く飲む」3つの掟があった!

「注ぎの名人」が実践する美酒の方程式とは?
ブルーバックス編集部 プロフィール

名人の技を自宅で再現する方法

取材を終えた編集部員2人の頭の中には、同時に同じ疑問が浮かんでいました。

井上さんの名人芸を、家庭で再現する方法って、ないの……!? ビール博士に教えを請うてみましょう。渡さ~ん!

「三度注ぎなら、かなりビヤホールの味に近づきますよ」

えっ、三度注ぎ!? 1杯のビールを3回に分けて注ぐの? 名人は一度注ぎだったのに……? 不審がる表情を読みとられてしまったのか、(めんどくさいなぁ……)という心の声を見抜かれてしまったのか、渡さんはきっぱりとこう続けるのでした。

「ひと手間かけるだけで、ビールの味はぜんぜん違ってくるんです!」

「(気圧されて)……、で、三度注ぎって、どうやるんですか?」

「わかりやすくするために、図示しましょう」

【図】美味しい注ぎ方1

 第一の注ぎ
一度めは、グラスの底面を目がけてビールに少し勢いをつけて注ぐ。ビールが適度に泡立ったら、いったん注ぎを止める。このときに形成された泡が、蓋の役目を果たす。

「名人はより勢いのあるサーバーから注ぐために直接、底面には当てないと仰っていましたが、瓶や缶から注ぐ場合には、底面に当てたほうがいい泡が立ちますよ」(渡さん)

ポイントは、グラスをなるべくテーブルに置いた状態で注ぐこと。

「グラスを手にもって受けるのが礼儀だとばかり思っていましたが……?」

「手にもった状態だと、注ぎ口に対してグラスが斜めになりがちですよね。その状態だと、グラスの底面にビールの流れを当てるのが難しくなるんです。手にもって注ぐ場合でも、必ず垂直にしておかなければなりません」(渡さん)

【図】美味しい注ぎ方2
 第二の注ぎ
二度めは、あまり泡立てないようにゆっくり注ぐ。一度めの注ぎで形成された泡の蓋が、そのままグラスの上部に押し上げられるようにするのがコツ。泡の蓋がグラスの縁に達する直前で再度、注ぎを止め、泡の形成を落ち着かせる。
【図】美味しい注ぎ方3

 第三の注ぎ 
仕上げとなる三度めの注ぎで、グラスの縁に泡を盛り上げるように静かに注いで完成させる。このとき、ビールに占める泡の比率が30%程度となるように、3回の注ぎを通じて緩急をうまく調節する。黄金比は、3対7!

「このようにしてビールを注いでみると、それが瓶であれ缶であれ、いつものビールとはまったく違う印象になります。しっかりした泡があり、適度にガスが抜かれて味もまろやかになる。香りも引き立っていて、ちょっとした驚きを覚えるほどです。ほんのひと手間かけるだけで、自宅でも本格的なビヤホールの味が楽しめるんですよ」(渡さん)

ありがとうございます!

今晩早速、実践してみます!

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