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「サイレント辞退」を防げ!SNSで分かる「内定辞退予備軍」の特徴

「辞退組」と「入社組」最大の違いとは
佐原 資寛 プロフィール

「辞退予備軍」には、こう対処せよ

では、この機能を使って「辞退可能性が高い」と判断されたら、担当者は何をすべきなのか?当然、放置してしまってはそのまま辞退となってしまう。

そもそも担当者としては、内定者に辞退はされたくない。しかし、そんな贅沢を言っていられない現状がある。先に紹介した実例でも取り上げたように3月の辞退や入社式の欠席は取り返しがつかない。追加採用ができない時期に内定辞退が発覚することは担当者が最も避けたい事態だ。

内定辞退は避けたいが、辞退するなら早めに意思決定をして教えてほしい。これが担当者の切実な声である。

その前提に立って、内定辞退の可能性が高いと判定された学生に対しては、まず電話などを通じて近況確認を実施する。様子を聞く中で本音を聞き出していくのだ。

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ここで重要なのは「他社と迷っている」、「辞退しようと考えている」というフェーズでは内定者自身からは連絡してこないということだ。内定者が連絡をしてくるのは辞退の意思を固めて、それを伝えるためである。そこから翻意させるのはほぼ不可能だ。

しかし辞退理由を聞いてみると、自社の情報を正しく理解しないまま判断しているケースもある。担当者からしてみれば「そんなことなら、ちゃんと説明したのに、早く言ってよ」という気持ちになる。だからこそ、迷っているタイミングでの担当者からの連絡で、状況をヒアリングしながらフォローする必要があるのだ。

不安に思っている点があるなら説明を尽くし、先輩との面談設定なども行う。内定者に寄り添いながら企業選びの軸を明確にし、それに合った情報を提供するだけで防げる辞退もある。

 

一方で「防げない辞退」があるのも事実だ。例えば後から内定をもらった企業が、ずっと入社したかった第一志望だった場合は辞退される可能性が高い。

そうした場合も内定者の状況を聞く中で、早期に意思決定をしてもらうよう促すことができる。手を尽くした上で辞退されるなら、意思決定は早い方が良い。追加採用の計画も立てやすく、内定者フォローのコストを辞退者にかけなくて済むからだ。

一番やっかいなのはサイレント辞退だ。担当者からアクションをしなければ辞退する意思を表明しないまま時間だけが過ぎる。サイレント辞退も、内定者としては言い出すきっかけがあれば渡りに船だ。担当者からアクションをして状況を確認することで辞退を申し出てくれる。

他社と迷っている状況や、辞退を意思決定したが言い出せない状況、まさに辞退予備軍の状態のときにアラートを上げてくれる。これこそが採用担当者に刺さっているポイントなのかもしれない。内定者の深層心理をすくい取りながら、内定者をフォローする採用担当者の戦いは今日も続くのである。