孫正義、ベゾスと普通の人の決定的な差は「ミッション」にあった

あなたの人生を変える「武器」とは何か
田中 道昭 プロフィール

人生最大の「武器」を手に入れよう

この3人の偉人たちの壮大なビジョンとミッションと、日々の高速回転を前にすれば、多くの人は臆してしまうばかりかもしれない。

しかし前述したようにこの「ミッション」は本質的には誰もが自身の思考の中に内包しているものだ。3人の偉大な経営者たちが行っているミッション(事業)が、社会問題を解決する手段と定義すれば、それはたとえばあなたの仕事もまた全く同じ機能を有しているからだ。

あなたの仕事は、身近にいる人の問題を解決し、同時に何らかの社会問題と対峙している。ミクロ(身近にいる人の問題)とマクロ(社会問題)とはつながっていて表裏一体なのだ。

そう、だからこそ、あなたの「ミッション」は、実は目の前の仕事そのものの中にある。これに気が付けば、偉人たちと同じように、仕事への意識や取り組み方が大きく変わる。大事なのはあなたの仕事の中にある「あなたのミッション」に気が付くことなのだ。

 

メガネ店をチェーン展開する会社に勤務する佐藤良夫さん(仮名)、26歳の男性の例を挙げてみよう。

佐藤さんはメガネ販売をする傍ら、自分自身もメガネの問題に課題を抱えていた。仕事やスポーツ、趣味のそれぞれのシーンで必要とする視力が微妙に異なっていて、いまのメガネでは満足できないのである。

こうした自分自身が抱える課題から、佐藤さんは自分のミッションを見出すことができた。それぞれのシーンでもピントの合うメガネを提供できないかと考えるようになり、そして彼は「視力が悪い人でも、シーンに合わせてピントの合うメガネが提供できれば、世界はもっと良くなる」と信じるようになったのである。

「メガネ販売の接客を天職と考える私は、視力が悪い人でも、仕事、スポーツ、趣味
それぞれのシーンに合わせて絶妙にピントが合うメガネがあったら、世界はもっとよ
くなると信じています」

というメガネの仕事に対する思いこそが、自分のミッションであったことに佐藤さんは自ら気がついたのである。

当サイトに孫正義さんの就活生へのスピーチが掲載されているが、孫さんの言葉には、「自分のため」「家族のため」「社員のため」「顧客のため」「社会のため」「国や世界のため」という意味合いが溢れていることがわかる。

重要なのは人が何かをやろうとするときには、自分自身の欲求や課題を叶えたり解決したりしようということや、共通の問題を抱える誰かや、身近な誰かの願いを叶えてあげようという思いに、その目的は収斂されていることを知ることだ。

このようにミッションは実は誰でも持っている。不便や課題を感じる自分、家族、友人、会社の同僚、顧客など、社会に生きていれば何らかの不便や課題に突き当たる。それをどう解決しようかと問題意識を持つだけで、その人の「ミッション」は始まるのである。

ミッションとは、「存在意義」や「使命」であり、決して遠い未来の遠い場所にあるのではない。あなたの目の前の仕事の中に、すでに「今ここ」に存在しているものなのだ。

それがステップを上がるにつれて、やがて世界を変えるビジョンに昇華する。だからこそ、自分自身の「ミッション」を見つけることは大切なのであり、それに気が付いたとき具体的な行動を起こせるようになるのである。そうやって、ミッションは人生において「最大の武器」となるのだ。