〔PHOTO〕gettyimages

FRBの「勝負の一手」が世界の株価暴落を招く可能性

注目すべきは「利上げ」だけではない

出口政策の進捗状況

FRBは、6月12、13日に開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)で今年2回目の利上げを決めた。さらに、年内にあと2回の利上げを実施する見通しに変更し、今年の利上げを3回から4回に増やした。

この結果、アメリカの政策金利であるFFレートは1.75~2.00%となったが、あと2回の利上げが本当に実現すれば、FFレートは、2.25~2.5%(中心値は2.4%)まで上昇することになる。

現在のアメリカのインフレ率は2%近傍なので、FFレートからインフレ率を差し引いた実質FFレートが年内についにプラスの領域に入る可能性が高まった。

アメリカの場合、景気に対して中立な政策金利の水準であるとされる自然利子率は、ゼロから0.5%程度(サンフランシスコ連銀のエコノミストらの推計)であるので、年内に実質FFレートはこの自然利子率とほぼ同水準になる。

したがって、政策金利でみると、アメリカの金融政策はようやく「正常化」が展望できる状況になったと考えられる。FRBの経済見通しによれば、FFレートの長期的な均衡値は2.9%であるため、2019年にさらに2回利上げを実施すれば、均衡水準に到達することになる。

これまでFRBは、政策金利をゼロから段階的に引き上げてきたが、この間、アメリカ経済はそれほど大崩れすることなく回復プロセスを続けてきた。その意味では、これまでのところ、FRBの出口政策は成功裡に進捗しているといえる。

 
この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら