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かけがえのない娘を太らせた「巨漢の父」の怒りと反省

わが子の健康を奪う親たち(3)
あなたは、かわいいわが子を喜ばせるために、せっせとお土産を買ってきてはいないだろうか?「パパに無理やり食べさせられたせいで太った!」――多感な子供に多大なストレスを与える、「道連れフィーダー・パパ」の実態とは? 子供たちが悲鳴を上げる、「新種の毒親=奪う親」についての衝撃的な現場レポート第3弾!

第1回:<ルポ>子供を「肥満体」に育てたがる親たち

第2回:娘にダイエットをやめさせようと頑張る「肥満の母」の醜い真意

なぜ「奪う親」は急激に増えたのか

今回は、「奪う親」が近年急増した理由について論じたうえで、この問題の解決策を、ひとつの典型的な事例を参考にしながら考えていきます。

コンプレックスは主観の問題であり、自身の肥満体や歯並びの悪さに悩んでいる子供がどれほどいるかについては、正確な統計はありません。ですが、そのような子供が大勢いることは、皆さんも普段の生活の中で感じていると思います。

そして、食育や歯並びの大事さが各メディアで日常的に訴えられている現代において、あえてわが子にそのようなコンプレックスを持たせている親の中に、「奪う親」が多く紛れていることは想像に難くありません。

これほど多い「奪う親」の存在が、なぜ今まで見過ごされてきたのでしょうか?

この「見過ごされてきた理由」は実は複雑で、いくつかの要因が絡み合っており、簡単には説明できません。

しかし、最大の要因は「奪う親」が近年になって急増したことだと言えます。「奪う親」は、時代の変化で閉鎖的な家庭が増えるに伴い、年々増え続けているのです。
 
最近でも日大アメフト部の事件が話題になりましたが、閉鎖的な世界では、権力を持つ人が弱い立場の人に対して、権力を濫用してしまうことが非常によくあります。注意する人がいない時、権力を持つ人は暴走しやすくなるのです。

家庭においても、昔は親戚付きあいや地域の付きあいが密で、ある親が子供を苦しめるような育て方をしていると、他の大人が気づいて注意し、結果的に親の暴走を止めることができていました。

しかし近年、そのような付きあいが希薄化し、昔より閉鎖的な家庭が増えました。その結果、親が子供に対し権力を濫用していても、明らかな虐待でない限りは誰も注意しなくなり、暴走する「奪う親」が増えてしまったわけです。

 

気づかぬうちに娘に嫌われる父親

よくメディアで報じられる「毒親」は、「猛毒系」とすら言えそうな、ろくでもない親ばかりです。

このような親の話はたしかに耳目を集めますが、一方で「毒親」問題を身近なものに感じられず、自分が子供を傷つけていることに気づくきっかけにはなりません。

しかし実のところ、多くの家庭で問題になっているのは、親が愛情表現のつもりで行っていることが、実は子供の心身の健康を奪っているケースなのです。
 
この記事でもこれまで「猛毒系」の親を中心に紹介してきましたが、最後はもっと多くの親に思い当たる節がありそうな、典型的な「微毒系」の親の事例を紹介します。

閉鎖的な家庭の中で、自分では良い親だと思っていたのに、気づかぬうちにわが子を傷つけていた父親の話です。