セクハラをなくすには?海外メディアの女性らが明かす「被害と本音」

対策もここまで進んでいる
小林 恭子 プロフィール

男女比を調整することで解決する

女性が安心して働き、性の別にかかわらず、男女ともに能力を発揮していくようにするには、どうしたらいいのだろうか。

「ニュース界の女性サミット」では、セクハラを発生させないための解決策として、職場で性別の偏りがないようにすることが焦点となった。

男性による女性へのハラスメント(嫌がらせ)は、職場が男性中心となっていることで「少数派」となる女性に対して発生するからだ。

 

ギズモード・メディア・グループのラジュ・ナリセッティ元CEOは「男女比を測ること」を提唱した。「数値化して初めて、どこを直せばいいかが分かる」。

この時、全社平均の数字を出すのではなく、経営陣レベル、編集レベル、部長レベル、インターンのレベルなどで計測してゆくことで、どのレベルで女性の比率を増やすべきかが可視化されるという。

「男女比50%」を実現させたのが、ニュース専門のチャンネル「BBCニュース」で「アウトソース」という番組を担当するロス・アトキンス氏だ。

「車で通勤中、あるラジオ番組を聞いていた。女性が一人も出てこないことに焦燥感を持った」のがきっかけだった。

「それなら、自分でどうにかできないか」

BBCのアトキンス氏(筆者撮影)

自分自身がメインの司会者となる番組で、リポーター、コメントを求める識者、取り上げるトピックで紹介される人物(=出演者)の男女比を50%ずつにするため行動を開始した。

昨年1月から実行し、3ヵ月で男女比51%を達成。5月までに52%に上昇させた。

自分が担当する「アウトソース」の男女比率を、毎月、社内で公開したところ、他のニュース番組でも「同様のことをやりたい」と声がかかった。

現在では、BBCニュースの150の番組が男女比50%を目指して、努力を続けているところだ。たった一人の男性による、ボトムアップ戦略が広がった。

筆者はロス氏に「男性陣からの反発はないのか」と聞いてみた。「BBCにはたくさんの番組があり、自分が担当する番組に女性を増やしても、別の番組に出られるから問題はない」という答えが返ってきた。

テレビ出演の経験が少ない女性の専門家には、話し方の手ほどきするところまでやっているのだという。