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「薬」=「毒」なので、一気に身体から抜くのが理想的である

私的「減薬・断薬」放浪記【6】

ノンフィクション作家の上原善広さん、実は長年に渡り心療内科に通い、大量に服薬していました。しかし一向に症状は改善せず、服薬を続けることに疑問を抱き"減薬・断薬"を決意。本連載ではその一部始終をお届けします。

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減薬の病院なんて、時流にのって小狡いだけ

世界初の「薬やめる科」を創設した熊本の「松田医院 和漢堂」の松田史彦医師は、どちらかというと目立たないよう診療活動をしているが、「目立つ断薬活動」として、日本でもっとも有名なのは内海聡医師だ。

10万部のベストセラーとなった『精神科は今日も、やりたい放題』(三五書館)の他にも著書多数。東京の御徒町で「Tokyo DD Clinic」を開業して断薬サポートを続けているが、こちらは3ヵ月待ちの状態。さらにNPO法人「薬害研究センター」を主宰し、精神薬だけでなく、広く薬害についての啓蒙活動を続けている。

内海医師の著書を通読すると、実際の断薬のプロセスから製薬会社などの裏事情まで多肢にわたる。精神医療界の話は前掲書などが詳しく、また断薬にいたる具体的なプロセスは『心の病に薬はいらない!』(かんき出版)に詳しく記載されているので、断薬を考えている人の参考になるだろう。

挑発的かつ過激な発言によって賛否が分かれ、大胆な発言ばかりがクローズアップされているが、上野のクリニックで内海医師に実際に会ってみると、非常に繊細な感性をもつ医師だと感じた。

――熊本の松田先生は、この世界の大先輩です。精神薬が麻薬と同じというのはその通りで、睡眠薬も同じです。実際に依存度などは覚醒剤よりも強い。睡眠薬はゲートウェイ・ドラック(薬の入り口)と呼ばれているくらいです。

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精神医療も『うつ』のキャンペーンが終わったら、今度は『発達障害』の喧伝をしていますが、精神医療なんて医療界のスキマ産業でしかない。発達障害なんて、テストしたら私だってそういう結果が出ますよ。新たな患者を作るために、ちょっと個性的な人は大抵、当てはまるようにできている――

確かに学校現場でも、教師があまり生徒と関わらなくなった。

昔だったら生徒が多少問題を起こしても「警察を呼ぶのは教育界の敗北」という気概があったが、現在はすぐに警察を呼ぶようになった。それは時代の流れとして仕方ないとしても、不登校児やいわゆる問題児への対処が病院まかせの風になってきた。

すでにアメリカでは、教師たちから問題児とされた生徒を病院に行かせないと虐待と認定され、親が逮捕されるシステムになっているという。日本も今後、そうならないとは限らない。

さらに現在の減薬ブームについても、内海医師は「減薬の病院なんて、時流にのって小狡いだけ」と手厳しい。

 

――減薬をうたっている病院というのは大抵、徐々に薬を減らしてから、最後に少量の薬を残そうとする。特にこれまでのことを反省している様子もない。これは患者さんを飼い殺しにする「究極のシステム」です。

減薬して病院を〝卒業〟するのが本来の姿なのに、全然そうなってない。薬も1日や2日くらい飲むならまだいいですが、そうはならない。

薬を使うと患者さんも大人しくなるし、医師も楽ができる。精神科自体が洗脳する学問ですから、患者さんを洗脳するのに長けているんです。病院というのは全て、人の病気で金儲けしているのですから、基本的にネガティブに見た方が良いのです――

ごく一部の重篤な人以外は、受診に慎重になった方が良いのはわかってきた。ではこれから私たちは、具体的にどのように対処していけばいいのだろうか。