「サメと泳ぐ」は危険じゃない?シャークジャーナリストがやってみた

果たしてその結果は…
沼口 麻子, はな プロフィール

生きているうちに一緒に泳ぎたい!

はな 沼口さんは、サメは怖くないんだよって訴えかけているんですよね?

沼口 『ジョーズ』は、ホホジロザメがモデルになっていて、確かに大型で人を襲ったっていう記録もあるので安全とは決して言えないんですけど、かといって人間が海にいたら食べられちゃうぞっていうような恐ろしい生き物ではないんですね。

哺乳類でいえば、ライオンみたいなもので、サバンナにいるライオンが安全だと言えないのと、同じようなものですよね。

しかも、哺乳類にライオンもいれば、ヒツジやゾウもいるように、サメも多種多様、ライオンのようなサメもいれば、ヒツジや、ゾウみたいなサメもいるんです。

 

危険なサメは全体の一割程度。

ハワイなどではサーフィンの最中にサーファーがサメに襲われた事故が報道されることがありますが、それは、サーファーがまたがって、あるいはパドリングしている姿をサメが大好物のカメやアザラシと間違えて嚙みついた結果だと言われています。

イラスト:寄藤文平

なので、「サメは人を食べる」という、サメの冤罪といいますか、誤解を晴らして、ほんとのサメは種類も生態も多様で面白いんだよっていうことを伝える活動をしていて、今回の本でもそのことを書きました。

はな サメにはどのくらいの種類がいるんですか?

沼口 だいたい500種類以上が世界中にいると言われています。

はな いままで出会ったサメのなかで、印象的だったものはありますか?

沼口 去年(2017年)、千葉県の館山でメガマウスザメっていう幻のサメと言われている大型のサメが生きたまま網に迷い込んだとニュースになりました。

その次の日にそのサメと一緒に泳ぎたいと思って駆け付けたんですけど、私が着いたときには、死んでしまっていて一緒に泳げなかったんですね。

メガマウスザメとは、生きているうちに一緒に泳ぎたいです。

2014年4月に静岡県の油比の定置網にかかったメガマウスザメ。5月に研究のために東海大学海洋科学博物館で一般公開解剖された。その模様は本書にて

はな どのくらい大きいんですか?

沼口 最大7メートルになると言われています。

メガマウスザメは43年前に初めて人類が認識した生物なんですね。つまり、それ以前は人類が一度も見たことのない生物だった。

一例目はハワイで発見されました。たまたま漁師さんの網にかかったんですね。その時に、「なんだこれは?」となりまして、Megamouth sharkと英語で名付けられました。


拡大画像表示イラスト:寄藤文平