大阪北部地震を地震学者はどう見たのか

注目される慶長伏見地震との関係
遠田 晋次 プロフィール

活断層とはなにか

地震とは、数十年から数万年という長期間にわたって地殻内に蓄えられた歪(ひず)みが、断層という弱い部分から数秒〜数十秒間に一気に地面の揺れ(地震波)として解放される現象をいいます。つまり、地震とは断層運動のことです。

日本列島で推定・確認された活断層は2000以上におよびます(図2)。もちろん、活断層の数え方は単純ではないので、2000という数字はあくまで目安です。

  図2 日本列島の陸域における活断層の分布(活断層研究会編、1991)

では、そもそも活断層とはどのように定義されるものなのでしょうか。「活断層」の意味は、用いられる専門分野や目的によって異なります。地震学者の多くは「活断層」というと、大地震の原因となり、地表から地下数キロメートル〜20キロメートルまで連続するものと考えます。

日本の活断層の分布

活断層はまんべんなく分布するわけではありません。分布に濃淡があり、全体的にはプレート境界から一定の距離を隔てて内陸側に集中する傾向があります。

関東から九州にかけて日本最大級の活断層系、中央構造線がありますが、西南日本ではとくにこの中央構造線よりも海側(地質構造区分として「外帯」と呼ぶ)には活断層はほとんど分布しません。奈良県南部、和歌山県、四国の南半分にあたります。

地質年代で第四紀と呼ばれる年代(260万年前〜現在)は、日本列島はおおむね東西に圧縮されてきました。東から西に向かって沈み込む太平洋プレートの影響によるものです。そのため、その圧縮力に対して動きやすい断層が活動しています。

北海道・東北地方では、日本海溝と平行な南北に延びる逆断層、中部日本では北東−南西方向に走る右横ずれ断層と北西−南東走向の左横ずれ断層、近畿地方とその周辺では横ずれ断層と逆断層が混在します。