東大併願組、大ピンチ…!早大政経の「入試改革」で泣く人、笑う人

数学必須、独自論文まで…その狙いとは
マネー現代編集部 プロフィール

ほかの私大が追随する可能性大!

早大政経の入試改革をめぐっては、文部科学省の新たな教育行政方針を先取りしているものだという指摘もある。

教育業界以外ではほとんど知られていないが、林芳正文部科学相を中心に、昨年から有識者や文科省幹部らが議論して取りまとめた今後の教育政策方針を明記したペーパーがある。6月5日付けで出された『Society5.0に向けた人材育成』がそれで、ここには文科省がこれからの時代に求めている「大学像」が次のように書かれている。

〈AIやIoTを使いこなすために、必要な知識・素養を大学が提供するに当たり、学生がその内容を習得できる資質・能力を有しているかどうかについて、大学は、入学者選抜で適切に問うているかを改めて振り返り、必要な見直しを行うべきである。

このことが、大学で学ぶ前提として高校段階で履修しておくべき教科が入試に問われないことや、高校教育での安易な文系・理系の振り分けの習慣を見直すことにつながると考えられる〉

この一文を読めば、早大政経の入試改革がまさに国の教育政策の本質と合致したものであることがわかるだろう。

もっと言えば、文科省は今後この方針に沿って大学への補助金のさじ加減を行うことは間違いない。そうなれば早大政経にならうように、これからは数学必須化に追随する私大が続々と出てきてもおかしくない。「数学アレルギー」から国公立大を回避して私立文系を志望してきた受験生たちも、今後は数学から逃げられなくなるかもしれないのだ。

大学入試が変われば、高校の学習の在り方も変わる。私大文系型受験にシフトしている現在の高校の進路指導方針に歯止めをかけ、影響を与えることも必至である。「都の西北」から始まった入試改革は、大学受験の在り方そのものを変える地殻変動になりそうだ。