田原総一朗がアダルトVRの世界を初体験!

高齢者の性を巡る旅②

高齢者の性の問題に切り込み、「未来の性」を予測する田原総一朗氏の連載。第二回で取材するのは、アダルトVRの現場だ。第一回で女医の宋美玄さんから「アダルトVRの発達が、もしかすると老人の性の問題解決の切り札になるかも」と聞いた田原氏は、AVメーカー最大手のソフトオンデマンド社へと取材に向かった――。

いきなり装着

アダルトビデオのVRが開発されたと聞いて、そのVRなるものを見ることにした。

VRそのものは、2カ月ぐらい前にベンチャー企業が開発した装置を体験したことがある。VR用の器具をつけると、景色が三次元で立体的に見える。波にしても、立体的に押し寄せて迫力がある。道路で、多くの自動車が走り来るのが、恐いほど迫力があった。

では、アダルトビデオをVRで見ると、どういうことになるのか。アダルトビデオの最先端をいくソフトオンデマンド(SOD)に話を聞きに行った。

制作者側から説明を聞く前に、「まずは体験してください」といきなりアダルトビデオをVRで見ることになった。

双眼鏡を複雑にしたような器具をつける。両方の耳に入れる耳話器もついている。

眼前に明るいセットが映し出されると、女性の囁き声が聞こえて来た。あまい、セクシーな囁きである。ここに書くのも憚られるような、きわめて直線的な、なまなましい囁きである。あきらかに、私に向かって私の性的興奮を高めさせるために囁いているのである。VRではあるが、まるで私にセックスを求めるような囁きである。迫力がある。

 

まもなく、ブラジャーとパンティ姿の若いきれいな女性が画面に現われた。そして、ゼスチャーを交えて、セクシーな囁きを続ける。もちろん私に向かってである。

さらに彼女は、私にどんどん近づき、何とキッスをしようとしているのである。

おそらく、彼女の唇はカメラのレンズに接触しているのではないか。私は本当にキッスをされているような気分になった。そして、その後彼女はパンティを脱いで、局部を、ほとんどカメラのレンズに接触させ腰をゆっくり振る。それが3Dである。いやでも興奮させられる。

これでわかった。VRは、それまでのアダルトビデオとはまったく違うのである。

アダルトビデオは、女性と男性がさまざまな体位でセックスをして、それをいろんなアングルから撮影したのを私たちが買ったり、借りたりして観るものであった。ところが、VRは、女性と男性が性交をするのではなく、女性が「客」である私に、さまざまなかたちでセックスを仕掛けてくるのである。

もちろん、女性と男性とのセックスのシーンもあったが、率直に言うと、3Dではあるが、あまりおもしろくなかった。女性が私に向かってセクシーな囁き方をして、キッスやセックスを仕掛けてくる方が、非常になまなましく、迫力があって、その気にさせられたのである。