医師は「治療=薬を出すこと」と洗脳されている

私的「減薬・断薬」放浪記【5】
上原 善広 プロフィール

精神科、心療内科は「合法のヤク販売所」

熊本にある「松田医院和漢堂」は、日本初はもちろん世界初とも言われる『薬やめる科』を開設したことで知られる。医院の名称からも漢方を中心にしていることがわかるが、それ以外にも薬に頼らないさまざまな治療法を実践している。

訪ねてみると、熊本市中心部から車で30分ほど離れた郊外にあり、畑の中にポツンと、ハイカラな外観の松田医院が建っている。

実際の診療の他にも、医師向けのセミナー講師なども務めている院長の松田史彦医師は、断薬については日本の最前線にいる医師だ。今年4月には初の著作『日本初「薬やめる科」の医師が教える 薬の9割はやめられる』(SBクリエイティブ)を出版、話題となっている。

もともとは精神医療の薬について取り組んできたが、現在はあらゆる薬についても取り組みを広げ、熊本の片田舎の医院に全国から患者さんが押し寄せている。

 

「私はもともと総合病院で麻酔科の医師をしていたのですが、麻酔科って麻酔かけてるだけで、あまり治療という行為はしないんですね。麻酔以外、何もしない。だけど、そのおかげでいろいろな治療法を客観的に第三者の視点で見ることができた。

そしたら良くなる人もいるけど、悪くなる人も出ている。素晴らしいと思うこともあれば、やりすぎだろうと思うようなこともあった。結果として現代医療を浅く広く見ることができました。

そのおかげで、いろいろ疑問に思うようになったのです。西洋医学の限界を知ったので、漢方に興味をもつようになり、内科に移ってから西洋医学以外の事をいろいろ調べ始めました。もともと医師というのは99%が西洋医学しか学んでいないから、それが全てだと思わされてきたんです」

松田院長は、内科医として漢方を学びながら総合病院に勤務していたが、早くから精神医療の闇に気づいたという。

「精神科の薬の薬害の事を調べていたとき、はっきりいって精神科、心療内科は『合法のヤク販売所』だなと思いましたよ。精神薬なんて、合法的な麻薬のようなものです。合法なので、止めてもいつでも手に入る。捕まらない麻薬です。眠れないと受診しただけで、麻薬なので下手すると廃人にされてしまう。

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薬でおかしくなっていても医師はやめるという発想すらなく、やめ方も知らない。生まれつきの障害者や生活保護の人も、精神薬に毒されている人が多いのです。彼らは病院に行かないと補助がもらえなくなる。多くのひとがそこで精神病の薬を飲まされ、病院に囲い込まれていく、こんな現実もあるんです」

しかし、薬が製品として出回る前には厳しい治験などをクリアし、はっきりしたエビデンス(科学的根拠)を出しているのではないだろうか。

「医者や薬屋の言うエビデンスも、幻にすぎないと思います。例えば、ある1種類の薬のエビデンスを製薬会社が持ってきたとしましょう。しかし現実にはほとんどの患者さんは数種類の薬を飲んでいます。実は4種類の組み合わせのエビデンスなんてこの世に存在しないのです。1種類のエビデンスでさえ、ホントと嘘が入り混じっているのに、4種類以上となると、医学の知識を超えた領域にあるわけです。

だから『眠れないんです』と言っただけで、薬をいくつも飲まされ最後には薬で廃人にされてしまう事すらあるんです。精神科に入院なんかしたら、薬でデロデロにされてしまいます。薬のせいで統合失調のような症状が出ているだけなのに、本当の統合失調症が発病したと診断してさらに薬を出す。これが、今まで日本中で行われてきたんです。

薬の飲み過ぎで、心臓が止まって死に至ってしまうケースすらあるんです。ここは熊本の田舎ですが、この辺りにもそういう人が沢山います。病院から命からがらうちに逃げて来た人を何人も診ました」。