相続で家族が大モメ…!「争族(あらそう・ぞく)」が急増するワケ

新・争族(あらそうぞく)の現場から
江幡 吉昭 プロフィール

誰にでも起こりえますよ

こうした現状を踏まえて、40年ぶりに相続制度が大きく変更されることになった。変更点はいくつかあるが、その一つとして、相続人以外でも、介護などで尽力した場合は、遺産の相続人に対し、金銭を請求することができるようになる。6親等(いとこの孫など)以内の血族、それに3親等(甥や姪)以内の配偶者に限るという条件は付くが、この変更は画期的と言っていいだろう。

ただし、それですべて解決するかと言えば、それはやや期待しすぎだ。まず、貢献をいくらと評価するかは、当事者間での協議が基本になっている。もし家族仲が悪ければ、金額を巡って争いは避けられない。

協議がうまくいかなければ裁判所での調停になる点は、今までとなんら変わらない。むしろ、権利が認められたことで長男の嫁が強く出ることで、余計に話がこじれる危険性だってあるだろう。

 

要するに、法律がどれだけ整備されても、遺産相続という制度があり、現に相続対象となる遺産がある限り、争続は避けられないと思った方がいい。争続になるリスクを減らすためには遺言を作っておくのは有効で、私もおすすめしているが、遺言の内容に相続人全員が納得できるかどうかは別問題なのだ。

Photo by iStock

「争族」問題はかくも悩ましい――。

次回以降、激しい争続に発展した様々な事例を紹介していくことにする。争続など他人事、と思うのではなく、いつかは自分に起こるかもしれない、という気持ちで読んでほしい。こうしてイメージトレーニングをすることが、将来のリスクヘッジに繋がりうると信じている。

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