児童虐待を防ぐために、東京都が一刻も早く進めるべき「権限移譲」

この図を見れば一目瞭然…

金正恩「アウェーの本音」

今回は目黒区で起きた女児虐待事件について行政がなすべきことについて触れたいが、その前に、少し北朝鮮情勢について述べておきたい。

6月12日、世界が注目する米朝首脳会談がシンガポールで行われる。場所はセントサ島。シンガポールのリゾート地で、筆者もかつて観光で訪れたことがある。

ここまでくると、トランプ大統領も金正恩氏の両氏にとって、少なくとも形式的には首脳会談を成功させたい状況になっている。

金正恩氏にとっては、昨年末はまさに1962年のキューバ危機のように、軍事衝突の一歩手前だった。それがきっかけで、金正恩氏からの要請で米朝首脳会談を持ちかけてきたわけだが、本音としては一発触発の状態には戻りたくないだろう。

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それに、北朝鮮としてはアメリカとの直接交渉は長年望んできたことだ。そのために核開発をしてきたと言っても過言でない。祖父の金日成、父の金正日もできなったことを行うという意味でも、金正恩氏は覚悟をもってこれを成功させなければならないのだ。

 

会談が6月12日が設定されたのは、父の金正日の誕生日の2月16日の「216」を逆さまにして「612」にしたという説がある。たしかに、トランプ大統領がこの日の会談を「キャンセルする」と反応したときの北朝鮮の狼狽ぶりはハンパではなかった。

トランプ大統領は、この日が重要な意味を持つことを察知していて、それを確かめたのかもしれない。トランプ大統領にとっても、中間選挙を控えたいま、この会談の成功を政治的に利用できるので、辞めるという選択肢はなかなかとれなかったはずだ。

北側が「非核化には時間がかかる」などといったことが原因で、アメリカは態度を急変させた、と見る向きもあるが、実際に非核化を進めようとすると時間がかかるのは紛れもない事実だ。それにいたる政治的な道筋をつけるのが、政治家の役割である。

もっとも、トランプ大統領としては、この会談が不調に終わっても、最終的には「軍事オプション」がある。おそらく本音では「そうなってもいい」と思っているはずなので、金正恩氏より精神的に優位であろう。

金正恩氏は10日午後、トランプ大統領も10日夜にシンガポール入りし、両者ともに歴史的な会談に備えている。ただ、金正恩氏のシンガポール入りの方法にはびっくりした。中華機をチャーターして、専用機を使わなかったのだ。

専用機が旧式だったので、シンガポールまで無事に来れるのかということが懸念されていたが、金正恩氏は専用機に乗るという面子を捨てて、米朝首脳会談に臨んだのだろう。実際、北朝鮮の輸送機もシンガポールに来たが、この機も旧式だ。おそらく中国国内で給付してきたのだろう。いずれにしても、シンガポールへの道のりでも、北朝鮮は中国におんぶにだっこ、だったわけだ。

しかも、チャーターした中華機や輸送機は、民間機が使うチャンギ国際空港に着陸した。一方、トランプ大統領は、専用機のエアフォースワンで、パヤレバー空軍基地に到着する。

アメリカとシンガポールは軍事協力関係にあるので、アメリカ軍はこのパヤレバー空軍基地の利用権を持っている(なお、シンガポールはイギリス・オーストラリア・ニュージーランド・マレーシアと5か国防衛取極を締結している)。この点でも、金正恩氏はアウェーの感覚で会談に臨むことになるだろう。

いずれにしても、トランプ大統領も金正恩氏も準備万端である。北朝鮮の非核化と朝鮮戦争の終結という歴史的な政治判断がなされる可能性は高い。ただし、実務はこの後も長々と続くのだろう。早い政治決断と。遅々として進まない実務というジレンマが広がることになるだろう。

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