〔PHOTO〕立木義浩
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ウルティモ・ドラゴンと「スパイシーハイボール」を飲みながら

タリスカー・ゴールデンアワー第15回(前編)

提供:MHD

今回のお客さまはメキシコに住み、メキシコプロレス界では知らない人はいないマスクマンの英雄、ウルティモ・ドラゴンさんである。歴とした日本人に生まれたウルティモ・ドラゴンさんは本名を浅井嘉浩さんという。

ウルティモ・ドラゴンさんは20歳でメキシコに渡り、それから31年間、世界を股にかけて活躍し続けている現役の"レジェンド"である。日本でも試合をしているので多くの日本人ファンを持っている人気者である。

現在51歳のウルティモ・ドラゴンさんだが、驚いたことに、マスクを脱ぐとそこには到底51とは思えない若々しい、精悍な顔が現われた。しかもプロレスラーとしては珍しく、ナポリファッションに淫している、飛びきりの“お洒落極道”であった。

(構成:島地勝彦、撮影:立木義浩)

*  *  *

ボブ: 本日はお目にかかれて光栄です。それではウルティモさん、タリスカーのスパイシーハイボールで「スランジバー」と言って乾杯しましょう。

一同: スランジバー!

ウルティモ: これがいま日本で人気のタリスカースパイシーハイボールですか。はじめて飲みましたが、うーん、美味しいですね。特にこれからの季節には最高ですね。このブラックペッパーが振り掛けられているところが斬新です。

ボブ: ありがとうございます。お陰さまでいま売れに売れています。

シマジ: ところで、メキシコのプロレスラーはみんなマスクをかぶっているんですか?

ウルティモ: みんなではないんですけど、10人いたら8人はかぶっていますね。

シマジ: へ~、8割がマスクマンなんですか。当然、いろいろ色も柄もちがうんでしょうね。

ウルティモ: はい。色はもちろん、デザインもいろいろ、人それぞれで、みんな個性的ですよ。よく日本で「メキシコのプロレスは日本でいうと何に近いの?」と訊かれますが、ぼくは歌舞伎に近いと思っています。

シマジ: なるほど歌舞伎も顔に派手な化粧をしたりしますものね。マスクと同根みたいなところがありますね。

ウルティモ: それだけじゃなく、メキシコのプロレスラーは歌舞伎役者と同じように、親子で名前を襲名したりするんです。父親のレスラーが引退すると、息子が同じマスクをかぶって登場したりね。プロレスはもう、メキシコの伝統芸能なんです。

ボブ: メキシコのプロレスはかなり古くからあると聞いていますが。

ウルティモ: はい。100年近い歴史があるそうです。

シマジ: そのころからもうマスクをかぶって闘っていたんですか?

ウルティモ: いや、それが、最初はちがっていたらしいんですね。大昔、先住民のアステカ民族が、闘うときにジャガーのマスクをかぶっていたことからヒントを得て、「戦士はマスクをかぶる」というギミックを誰か先輩レスラーが持ち込んで、それが大いに受けて一気に拡がったようです。

シマジ: なるほどね。しかし、メキシコのプロレスが歌舞伎に似てるというのは面白い見立てですね。

ウルティモ: もっと言うと、漫画かなとも思うんです。あるいは、歌舞伎と吉本新喜劇を足して2で割ったようなイメージですかね。

日本ではまだ「プロレス=格闘技」とみなさん思っているようですが、アメリカのプロレスは、あれはもう「映画」の世界だと思うんです。いまハリウッドで有名な俳優でドウェイン・ジョンソンという人がいますが、彼はもともとWWEのプロレスラーです。

ボブ: ああ、そうですね。いまメキシコのプロレスが漫画に似ていると仰いましたが、もう少し具体的に教えていただけませんか。

ウルティモ: メキシコのプロレスは、とにかくコミカルなんですね。どうみても闘いにみえないんですけど、お客さんはみんな熱狂しまくっているんですね。おもしろいですよ。

ところが年に1回、ビッグマッチがあって、大物同士が、お互いのマスクをかけて闘うんです。要は、負けたほうがマスクを脱がないといけないというやつです。そのときばかりは、もの凄く真剣にやるんです。普段はおちゃらけてやっているようにみえても、マスクがかかるとさすがに、バシッと気合が入るんでしょうね。

ぼくは日本、アメリカ、メキシコ、ヨーロッパでいろんな名試合を観てきましたが、ぼくがデビューして3年目ぐらいのとき、メキシコで生観戦した試合が生涯のベスト・バウトでしたね。あんな殺し合いに近い真剣な闘いはみたことないです。

シマジ: それはまさに死闘だったんですか。

ウルティモ: あれは凄かったです。いまだはっきり覚えています。

シマジ: それはシナリオライズされていない試合だったんですか。

ウルティモ: いやぁ、その辺のことははっきりとはわからないんですけど…。よくアンチ・プロレスの人が「どうせプロレスなんてシナリオでやっているんでしょ」と言いますが、実際はそんな簡単な話ではないんですよ。最初から最後まで構成が決まっているのかと言うと、決してそういうわけではなく、やっぱりモノをいうのはレスラーのセンスで、試合の内容はどんどん変わっていくんです。

ヒノ: なるほど。プロレスの試合はナマモノなんですね。ウルティモさんはいま、年間どれくらい試合をしているんですか。

ウルティモ: 1年で100試合くらいはやっていると思います。

ボブ: ぼくのウイスキーセミナーと同じくらいですね。ぼくももっと体を張ってセミナーをやらないといけないなあと、いま大いに反省しました。

ウルティモ: でも20歳でメキシコに行ったころは、年に400試合ぐらいしていましたよ。

シマジ: 一日一回でも足りないじゃないですか。土日も休みなく闘っていたんですか。

ウルティモ: 土日なんて、昼夜2回興業がありましたもん。若さがないとさすがに無理ですね(笑)。

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