シングルマザーが考察する「ワンオペ」と「日本の夫婦」の深い闇

原因は「ツーオペ」の失敗にあった
松本 愛 プロフィール

家事を「しない」は損ばかり…?

まず、母親が一人で抱えている育児ストレスや不安が軽減されるので、夫婦関係悪化のリスクが減る。夫が家事育児に参加することで生まれた時間で妻が自分のキャリアを伸ばすことができれば、世帯年収も上がるだろう。

また、夫婦二人で協力して行うチーム育児は、仕事のスキルも向上させるという研究をまとめた本もある(『育児は仕事の役に立つ』浜屋祐子・中原淳 著/光文社新書)。海外では「父親が育児に参加することで、子供の問題行動や破壊的行動の抑制につながる」という研究結果が報告されている。

 

さらに最も大きなメリットは、そうやって協力して家庭運営している親の姿から子供が学ぶことだ。大人になって自分たちが家庭を持つようになったとき、よりストレスなく夫婦で協力して生活できるようになるだろう。

つまり、5歳児にもできるほど家事のひとつひとつは簡単であるにも関わらず、その簡単な家事を夫がするだけで、そこから得られるメリットは計り知れない、というわけなのだ。

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と、いうわけで今からでも遅くない。世の中のお父さん。家事を苦手に思わず、ぜひ楽しむ気持ちでやってみてはどうだろうか。どうせこの先、「家事ができない」では到底すまされない世の中だし。

さらに言うなら、家事は「相手への思いやり」だ。お互いに相手が好きだから家事の一つでも多くやってあげたいと思えば、それは大きなモチベーションになるだろう。また、一人ではつまらない家事でも、好きな人と一緒にやればどんな作業だって楽しめるだろう。

そう思えば「皿洗いひとつ」でも、それは決してただの家事じゃない。それは「愛のため」「家族と自分の幸せのため」の尊い時間に違いないのだから。