歯医者を疑え!簡単なQ&Aで彼らのウソを見抜く方法

ケース別 迷ったら、こう訊ねよ
週刊現代 プロフィール

噛み合わせが悪いと言われたら

歯の治療において、「噛み合わせ」が重要であることは、健康意識の高い人々の間ではすでに常識だろう。

「噛み合わせが悪いと、特定の場所に菌が溜まりやすくなり、虫歯や歯周病が進行しやすくなるばかりでなく、偏頭痛や肩こりなどに繋がることもわかっています」(前出の天野氏)

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治療としては、歯に厚さを微細に調整した被せ物をして、噛み合わせを改善していく手法が一般的だ。保険診療なら数千円だが、自由診療となると、10万円以上かかることもある。

自由診療であればかなりの儲けになるので、多くの歯科医は噛み合わせ治療に手を出し、「噛み合わせ治療ブーム」の様相を呈している。

しかし、ある治療が持ち上げられるということは、その治療を悪用してカネ儲けをしようとする人々が現れはじめる、ということでもある。

日本歯学センターの歯科医・三原優子氏が最近の事情を明かす。

「患者さんが歯科医院を訪れる場合、口腔内のどこかの部分に痛みや異変を感じている――つまり『主訴』を抱えているわけですが、その訴えには大して耳を貸さず、すぐに『これは噛み合わせが悪いからだ。まずは噛み合わせの治療をしましょう』と提案してくる歯科医が出てきています。

しかし結局、患者は自分が治療してほしい歯を放っておかれてしまい、困惑するというケースがあるのです」

 

都内で歯科医院を経営する別の歯科医も言う。

「『噛み合わせバカ』とでも言えばいいのか、何でもかんでも噛み合わせのせいにして、ロクに主訴部分を検査しない歯科医が増えています」

では、こうした歯科医には、どのように質問するのがいいのか。

前出の三原氏が言う。

「まず、『主訴についてはどう治療するのがいいでしょうか』と聞いてみる。それに耳を貸さず噛み合わせの話ばかりする場合は、疑ってかかったほうがいいでしょう。

さらに、『主訴の部分と噛み合わせはどう関わっていますか』と確認しましょう。いろいろ説明をされると思いますが、一つの判断基準になるのは、『左右』の問題です。

たとえば、右の歯が痛い場合、右側の歯のいずれかに噛み合わせの問題があることがほとんどです。右の歯が痛いのに、左の歯の噛み合わせ治療を勧めてくる歯科医とは、警戒して付き合ったほうがいい」

流行っている治療だからといって安易に飛びつかず、よくよく説明を受けたほうがいい。

ケースごとに、「訊ね方」を紹介してきた。どの例にも共通して重要なのは、訊ねたことに対して歯科医が意を尽くして説明してくれるかどうかだ。

これから歯を治療しようという方、現在通っている歯医者に不満がある方は、こうした質問をぶつけ、歯医者の「質」を見極めてみよう。もし質問したことで嫌な顔をされるようなら、即刻、歯医者を変えるべきだ。

「週刊現代」2018年6月9日号より