愛媛県知事・中村時広が独白90分「総理はわかっているはずです」

「嘘つき呼ばわりは耐えられません」
週刊現代 プロフィール

加計理事長の第一声

そもそも加計学園が今治市に獣医学部を新設しようとしたのは、中村知事の就任以前にまで遡る。前任の加戸守行前知事が「加計ありき」で誘致しようとしていたという。

中村 私が('10年に)愛媛県知事に当選した際、加戸前知事から申し送りがあり、その後、加計理事長とは2回会いました。愛媛県からの補助金がなければ開校できないわけですから、私に会う必要があったのでしょう。

その際は「先進的な獣医大学を作りたいので、ぜひ協力してください」ということでした。このとき、「安倍総理や塩崎(恭久)前厚労大臣(愛媛1区選出)とは昵懇にさせていただいています」が第一声だったことをよく覚えています。

今治市の活性化につながるのであれば、愛媛県にとっても良いことですから、加計理事長のお話を承りました。

 

ただし、政治家の名前を出されたことから、これはデリケートな案件になると判断しました。

一歩間違えたら厄介なことになるという意識から、必要以上の配慮や癒着と県民に誤解されることがないよう、県職員に注意喚起をした覚えがあります。実際、現在のように国会が紛糾する事態になっているわけですから。

そう言っても、獣医学部の誘致は遅々として進みませんでした。だから、3~4年前に誘致予定地をサッカーのスタジアムにしたらどうかと提案したこともあったくらいです。

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私の前任の頃から十数年にわたって国の認可が下りない獣医大学よりも、J2の愛媛FCがサッカーの試合ができるスタジアムにしたほうが、今治市にとってもいいのではないか、と。

ところが、今治市はこの案に賛成しませんでした。あくまでも大学の誘致にこだわった。これは想像ですが、加計学園も土地と補助金の約束がなくなれば、獣医学部が作れなくなることを恐れたのではないでしょうか。