開成中学の国語「新傾向」は
どこまでエスカレートするのか

「カリスマ先生」田代敬貴が教える国語攻略法 第2弾
田代敬貴

 また、01年度から続いていた、解答作成のためのポイント解説や複数あった解答例などが05年度からなくなり、単なる解答例だけを付けた過去問題が販売されるようになった。おそらく、作問担当者の交代によるものだろうが、10年度には、この新傾向(と呼ぶに値するかどうかはわからぬが)がエスカレートしてしまった。

 漢字の書き取りがなくなったかわりに、文中で「桃の□」という形をとって「節句」を書かせ、「綴方」(つづりかた)の同意語抜き出し・2種類の「さえ」の言い換え・「剽窃」の意味の記述という語句問題をズラリと並べた。

 さらには、問題の最後で「めでたい」「せこい」「さむい」「やばい」「おおきい」という言葉に「ございます」を付けた言い方をそれぞれ書かせたうえで、「実際の会話で『めでとうございます』など使うには、ふさわしくないもの」を選ばせ、その理由を書かせるというオマケまで付けたのである。

 私は最近の開成の問題に感覚的、あるいは女性的な感性というようなものを感じるが、ここでは多くを語るまい。とりあえず、04年度を境にしてここまでたどり着いた"新傾向"が来年度はどうなるのか、興味津津といったところである。

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田代敬貴(たしろ・よしたか)
1953年福岡県生まれ。国語教師歴32年。 学習塾「エッセンシャル・アカデミー」国語部長を経て、進学塾「山田義塾」入社。国語主任、取締役教務部長、常務取締役を歴任し1997年退社。2000 年よりフリー講師として活躍する。 現在は小学5・6年生を対象に、少人数の難関中学記述対策授業(スクールFC「スーパー国語」)を開講する傍ら、講演活動(森上教育研究所「わが子が伸びる親の『技』研究会、花まる学習会「父母学校」など)や私立中学への入試アドバイス、塾講師への研修、教材・テキストの監修・校閲も手がける。 2009年度入試では、男子13名・女子3名の受け持ち生徒(計2クラス)のうち、筑波大附属駒場中5名、開成中7名、駒場東邦中3名、栄光学園中5名、桜蔭中1名、慶應中等部1名など、圧倒的な実績を上げている、中学受験界の伝説的講師。