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電力大手「販売量減でも売上増」一体なぜ…?

2018年3月期決算を読む

競争激化の波、顕著に

電力の自由化が進み、家庭用の小口電力でも激しい顧客争奪戦が繰り広げられるようになった。かつては地域市場を独占してきた大手電力会社も、電力販売量の減少が続いている。

2018年3月期の大手電力10社の決算発表によると、電力販売量は北陸電力を除く9社で減少した。10社合計の販売電力量は7753億キロワット時と、前年度の7922億キロワット時と2.1%減少した。

最も減少率が大きかったのが北海道電力の7.5%減で、家庭用の「低圧」が5.2%の減少したほか、工場やオフィス向けの「高圧・特別高圧」が9.7%減と大きく減ったことが響いた。

他社との競争で契約を奪われていることが原因だ。中でも電気代がコストの大きなウエイトを占める小売業で北海道電力から新電力に切り替える動きが加速しているとされ、報道によると、コープさっぽろやセブン-イレブン・ジャパンが道内の大半の店舗で新電力に変更したという。

次いで販売電力量の減少率が大きいのは関西電力。1152億キロワット時と5.1%も減少した。関西電力の販売量は長年、東京電力に次ぐ2位だったが、2017年3月期に中部電力に抜かれて3位に転落。前期も中部電力に水を開けられることとなった。

関西電力の販売量減少は2015年3月期の4.2%減→2016年3月期5.2%減→2017年3月期4.7%減→2018年3月期5.1%減と、下げ止まる気配を見せていない。

もともと原子力発電への依存度が高い関西電力の場合、原発の運転休止の影響が大きく、電力料金が他社に比べて高止まりしている。販売量は3年前の1345億キロワット時から200億キロワット時近くも減少しており、一段と固定費が重くのしかかる状況が続いている。

大飯原発3号機、4号機の再稼動をきっかけに値下げに踏み切っており、これを機に他の新電力との競争を勝ち抜く方針だが、なかなか効果を上げていない。

 
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