福澤朗氏

日本テレビは「視聴者を飽きさせないため」にここまでやる

てれびのスキマの直撃インタビュー後編

テレビ界の絶対王者だったフジテレビを日本テレビがいかに逆転したのかを描いたノンフィクション『全部やれ。 日本テレビ えげつない勝ち方』。発売即重版を記念して行われた福澤朗アナウンサーとてれびのスキマさんの対談・後編をお送りします。

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日テレの場合、良くも悪くも…

――フリーになられて、他局の現場とかも見るようになったと思うんですけど、日テレとの違いを感じますか。

福澤 感じますね。やっぱり日本テレビは『全部やれ。』にもあるように、企画重視。骨子が崩れない。脱線してもすぐ戻せる。

でもフジテレビとかの番組だと違う。僕はさんまさんと一緒に、今の『ホンマでっか!?TV』の前身である『ホンマでっか!?ニュース』というのを合計7~8回ぐらいやらせてもらったんですけれども、あの番組は、“さんまさん”ですから、もう、さんまさんがオフロードに外れちゃっても、そのまま突っ走る。それを番組もある種期待している部分もあるんです。で、ぎりぎりのところまで行ったら、僕がようやく「じゃあ、続いてのニュースは」と戻す。

日本テレビの場合は、良くも悪くも、事前に練られている。軽く種明かしすると、スタジオトークの部分。VTRを見た後、感想とかを言いますよね。その部分も、誰々さんがこう言ったら、福澤さん、こういうツッコミを入れてあげてくださいと。そうすると、彼はきっとこう来ますんでということも、一応、シナリオとまでは言いませんけれども、流れはある程度作ってあります。それが日本テレビのすごいところですね。そういう指示を受けることは他局ではほとんどないですね。

福澤朗氏(左)と戸部田誠氏

――やっぱり特殊なんですね。

福澤 他の局ではその場の流れを重視する。日テレの場合は、ある程度スタジオ部分の流れも構成として作られている。それが顕著に現れているのが、高橋利之くんの作っている『行列(のできる法律相談所)』。

必ず新ドラマの俳優さんとかが来て、「いよいよ今夜10時から始まる新ドラマ○○、見てくださいね」とサラッと言うと、渡部さんが、出ていないのに本人より詳しく告知するっていうお約束部分があるじゃないですか(笑)。あれなんか、もう典型なんですけども。

逆にあそこで、うん、新ドラマの俳優さんがちゃんと説明されちゃうと、渡部さんは生きない。ああいう細かい積み重ねが日本テレビのスタジオ部分にはいっぱいあります。それが日本テレビの緻密なところでしょうね。絶対にスタジオでも毎分視聴率を落とさない。飽きさせない。

――徹底してますね。