わが子をひきこもりから救った親がやめた「二つの行動」

不登校・中退者を支援するプロが伝授
安田 祐輔 プロフィール

なぜ子どもはひきこもるのか?

では、そもそもなぜ子どもはひきこもるのか? 

「学校に行きたくない」

と思う原因は様々だ。いじめの問題、学校の先生との相性、または思春期に特に出やすい睡眠障害もある。

そして、「不登校になる理由」と「不登校が続く理由」も異なる。いじめや先生との相性といった問題で不登校になったとしても、「不登校が続いている理由」は生活リズムの乱れだったり、体力の低下だったり、またはSNSなどを通じて孤独を感じづらかったりといったことがある。

そのような原因への対処法の前に、親が覚えておきたいのは、「学校に行かなくても、将来の職業的な自立をする手段はある」ということだ。

親が安心し、長い目で子どもの将来を見守ることで、子どもの精神状態も回復する。

小学校高学年から高校生くらいの思春期・青年期年代ではものすごいスピードで子どもの価値観が変化し、成長していくため、親も急速に関わり方を変えていく必要があり、その関わり方はとても難しい。思春期の中でなんらかの問題行動や挫折があることは普通のことだから、親は過度に自分自身を責めすぎないでほしい。

家に居場所がなくて野宿していた公園のベンチで 撮影:藤原慶

子どもがひきこもった時のNG行動

ではそんな時に、親はどんな行動をやってはいけないのか。

たった二つのことを覚えておいて欲しい。

1:外出しないで、子どものことばかり考える
2:自分の力だけで解決しようとする

言い換えれば、下記のようなことをしてみると良い。

1:旅行に行く(親は自分の人生を楽しむ)
2:第三者を頼る

「旅行に行く」ということは、言い換えれば「親が過度にパニックにならない」ということだ。子どもの日々の様子に一喜一憂しないこと。そうすることで、子どもは「親への罪悪感」を減らすことができる。

 

親が人生を楽しんで

家がギスギスするほど、「自分のせいで家族が仲悪くなってしまった」と自分を責める子どもは多い。だからむしろ親は自分の人生を楽しむこと。そのことで子どもに過度な干渉をしないことが大事だ。

また、家族だけで解決しようとすることも良くない。それが二つ目の「第三者を頼る」だ。家族はどうしても「子どもへの期待」を捨てられない。もし言葉では「あなたは自由でいいのよ」と伝えたとしても、子どもは親が言葉には 表さない自分への期待を感じ取る。

例えば、有名な会社で部下のマネージメントに長けた方でも、子どもに対しては上手く接することができない方も多い。

以前私の塾に通っていた生徒(中退者)の保護者のBさんは、有名大学を卒業後生命保険会社に長年勤めている方だった。

話は朗らかでありながら理路整然としていた。だからこそ、「うちの子が不登校になった」という事実が受け入れられず、時に過度に厳しく子どもに当たっていた。